プロデビュー以来16連勝16KOで世界王座を獲得した英国の新星アンソニー・ジョシュア（IBF世界ヘビー級王者＝写真）に眩しいスポットライトが当たっている。すでに初防衛戦が6月か7月イギリスで挙行される運びで、その放映権をめぐり、アメリカの2大有料テレビが争奪戦を繰り広げる様相を呈している。

　ジョシュアが戴冠したチャールズ・マーティン（米）戦はショータイムが全米へ放送した。ショータイムはもう一人のヘビー級王者デオンタイ・ワイルダー（米＝WBC）を抱えており、ジョシュアにも関心が高い。マーティン戦は2ラウンドで終了したものの、まずまずの数字を残したようで、ショータイム・スポーツのGMステファン・エスピノサ氏は「彼の残りのキャリア全部を扱ってもいい」とかなりの惚れ込みようだ。

　一方ライバルのHBOは以前からクリチコ兄弟の試合を放映。ジョシュアのパワーに注目し、同局スポーツ部門の副社長ピーター・ニールセンが獲得に打って出る見込みだ。ここのところ注目カードを連発して視聴件数が好調なこともHBOの強みである。

　新チャンピオンのエディ・ハーン・プロモーターは初防衛戦のスケジュールを6月25日か7月9日と通達。米国で人気が出ていることから挑戦者は米国人が抜擢される可能性をほのめかす。すでのブライアント・ジェニングス、バーメイン・スタイバーン、エリック・モリナ、ドミニク・ブラゼールなど複数の名前が挙がっている。