井上尚弥は万全の仕上がり「最終的にKO決着」
2016年5月7日 15時05分
2016年5月7日 14時35分
あす8日有明コロシアムでゴングとなるダブル世界タイトルマッチの前日計量が7日、都内のホテルグランドパレスで行われた。今回が初防衛戦となるIBF世界L・フライ級王者の八重樫東(大橋)は200アンダーの48.7キロ、挑戦者10位のマルティン・テクアペトラ(メキシコ)は48.8キロで明日の試合に進んだ。
計量を終えた八重樫の行動は早かった。報道陣を振り切るようにホテルを出ようとし、何とか追い付いたテレビカメラに「しっかりメンタルを作ってリングに上がりたい」と語ると、タクシーに乗り込んで東京駅へ。計量後の食事を用意してくれる横浜市内の行きつけの店に向かった。
本人が試合のポイントを「メンタル」と語ったように、心をいかに作り上げるかが勝負のポイントだ。2104年の大みそか、ペドロ・ゲバラ(メキシコ)とWBC世界L・フライ級王座を争いTKO負け。このときは軽量級最強と言われるローマン・ゴンサレス(ニカラグア)戦の直後で、十分なメンタルを作れなかったことが敗因の一つと考えらえた。
今回も昨年暮れに3階級制覇の偉業を達成しての防衛戦。松本トレーナーは「本人は気にしていなくても、周りからは『3階級制覇おめでとう』とたくさん言われたと思う。(挑戦者のときと)同じ心を作るのは楽じゃない。(すぐに会場をあとにしたのは)集中したかったからだと思う」と説明した。
八重樫は試合1ヵ月前から家族と離れ、一人暮らしをしながら試合への準備を進めてきた。IBFは当日計量もあるため、前日計量が終わったからといって気を緩めるわけにはいかない。敬愛する拓大の先輩、スーパー王者の内山高志(ワタナベ)がまさかの敗北を喫してから10日あまり。リングでは何が起きるかわからないと自覚する33歳のチャンピオンは、細心の注意を払ってリングに上がるつもりだ。
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