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田中恒成が公約通りの6回KO勝ち、2階級制覇に前進

2016年5月28日 18時35分

 28日、愛知県名古屋市の名古屋国際会議場で行われた世界ランカー対決、50.0kg契約の10回戦は、前WBO世界ミニマム級チャンピオンで現在はL・フライ級でWBO2位、WBC12位にランクされる田中恒成(畑中)が、IBF同級10位レネ・パティラノ(比)を相手に年内2階級制覇へ向けた“世界前哨戦”を行い、6回2分23秒KO勝ちを収めた。

6回にKO勝利を飾った田中

 また前座では前戦に敗れた中部のホープ2人が登場。田中裕士(畑中=日本バンタム級5位)と山口祥吾(唯心=日本S・ライト級13位)は明暗を分ける結果となった。

◇50.0kキロ10回戦
田中恒成(畑中)[KO6回2分23秒]レネ・パティラノ(比)
 恒成の世界前哨戦は前日の宣言通りノックアウトで幕を閉じた。立ち上がりは無駄に動かずドッシリとした構えの恒成。しかし放たれるパンチはどれも力強い。左、そして繋がれる右には重量感が感じられる。

 恒成の動きばかりに目を奪われるが、パティラノもよく前に出て手を出していた。5回以降、接近戦の場面が多くなってきたが恒成のヒットでパティラノは右目上をカット。6回には右の強打でパティラノを下がらせると、連打から最後も右を打ち落としてダウンを奪い、テンカウントを聞かせた。

 試合後のリングインタビューでは、L・フライ級2人の日本人王者の名前を出し、特にWBA王座を持つ田口良一(ワタナベ)に対戦を呼び掛けた。

◇54.8キロ8回戦
田中裕士(畑中)[TKO6回2分4秒]佐々木優太(ダッシュ東保)
 3月の日本王座決定戦で益田健太郎(新日本木村)に完敗。それから2ヶ月という短いインターバルで再起のリングに立った裕士は、セコンドの声もよく聞こえて落ち着いているように見えた。左を上下に打ち分け、特にボディジャブが力強く決まる。6回、独特の被せる様な右を決め、後退する佐々木をさらに攻めた。ここで佐々木の左顔面の腫れが酷くなり、ドクターチェックをへて、裕士の有効なヒットによるテクニカルノックアウトが宣せられた。

◇ライト級8回戦
前田絃希(グリーンツダ)[2-0(77-75、77-76、76-76]山口祥吾(唯心)
 山口は前戦で世界ランカーの近藤明広(一力)に敗れたものの善戦したが、同じく再起戦の前田に苦杯を喫する結果となった。山口は2回から圧力をかけ始め、対する前田はよく動いてペースを渡さなかった。5回以降、強引に左フックを振る山口だが、前田も引かずに応戦し、山口の左目の下が青く腫れあがる。セコンドからの「攻撃的アウトボクシング」の指示によく応えた前田がポイント差以上の完勝で、敵地での金星をつかみ取った。

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