WBC世界バンタム級王座の12度目の防衛に成功した山中慎介（帝拳）が3日、都内のジムで一夜明け記者会見を開いた。日本テレビ系列で生中継された番組の視聴率は平均9.8%であることも判明した（関東地区）。

　挑戦者6位カルロス・カールソン（メキシコ）を7回TKOで下した山中は「良さも悪さも出た試合。速くない相手に合わせすぎた」と前夜の試合を分析。5度のダウンを奪ったことについては「1度のダウンでフィニッシュがベスト。タイミング、ヒットポイントがベストではなかった」と振り返った。

　これで防衛記録は具志堅用高氏の持つ国内最長防衛記録13にあと1と迫る12に。13度目の防衛戦について浜田剛史代表は「具志堅さんの記録に並ぶとなれば、（相手は）だれでもいいというわけにはいかない。そのときのベストの相手と対戦することになる」と語った。

　山中は「（今回の試合は）油断があったわけではないけど、前回のモレノ戦のような危機感を持てる相手を選んでもらえれば、試合に向けて成長できると思う。厳しい相手を選びたい」といつも通り実力者との対戦を熱望した。

　V13の対戦候補に名前が挙がっているWBC同級2位、22勝16KO無敗のルイス・ネリー（メキシコ）については「注目されている選手、やってみたいですね」と前向きな発言。V13戦は秋になる見通しだ。