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注目対決は和氣慎吾の圧勝! 久我勇作を10回TKO

2018年7月27日 21時30分

  日本S・バンタム級タイトルマッチが27日、後楽園ホールでゴングとなり、挑戦者1位の和氣慎吾が王者の久我勇作(ワタナベ)が(FLARE山上)に10回36秒TKO勝ち。和氣はOPBFタイトルに続く2本目のベルト獲得となった。久我は3度目の防衛に失敗。

フットワークとジャブで試合を支配した和氣(右)

 WBAとWBCで7位につける久我は強打が持ち味。OPBF王者でIBF8位にランクされるサウスポーの和氣はスピードが身上。勝ったほうが世界へという声も上がる一戦に、ホールは2000人の観衆で埋まった。

 序盤戦は和氣がペースを握った。よく動きながら久我のアタックを外し、左ストレートをボディに打ち込む。久我は熱くなってパンチが大振りだ。2回、和氣が久我のアタックを外してきれいに左を打ち込むと久我がキャンバスに尻をついた。

 久我は3回、強引に間に出た。左フック、右ストレートを上下に打ち込むが、和氣が反応してスウェイ、あたりが浅い。和氣のジャブで久我の左目が腫れてきた。そして4回、和氣の左カウンターが再び火を噴き、久我がグラグラに。和氣は攻めるが、ここはなんとか久我がしのぐ。5回に偶然のバッティングで和氣が額をカット。5回終了時の採点は48-45、49-45×2で和氣が大きくリードした。

 和氣にコントロールされてしまった久我は7回に反撃に出た。前に出て浅いながらも右フックをヒット。しかし和氣は足を止めずに久我の追撃をかわす。終盤も和氣が久我をさばきながらコツコツをパンチをあててリードを広げる展開。

 最終10回、久我はあきらめずに前に出たが、和氣の左を浴びて腰が砕ける。和氣が襲い掛かると同時にタオルが投入された。9回までのスコアは88-82×2、87-82で和氣がリードしていた。

和氣は世界再挑戦に向け大きな一歩を踏み出した

 和氣は16年7月、ジョナタン・グスマン(ドミニカ共和国)とのIBF王座決定戦に敗れてから5連続KO勝ち。戦績を25勝17KO5敗2分とした。試合後の控え室では「思い描いた通りの動きができた」「絶対的な自信があった」「スタイル的にやりやすいと思った」と頼もしいコメントが次々と飛び出した。試合2週間前に、故郷岡山が集中豪雨の被害を受けたこともモチベーションを高めたという。

 久我は16勝11KO3敗1分。「2ラウンドのダウンがすべてだったと思う。あれで焦ってしまった。思った以上に左も外せなかった。和氣選手が上でした」と完敗を認めた。試合の模様はTBSで28日(土)深夜2時8分から放送される(関東地区)。

粉川(左)は阪下のプレスに苦しめられてドロー

◇S・フライ級8回戦
粉川拓也(宮田)[引き分け1-1(76-75、75-76、76-76)]阪下優友(角海老宝石)

 元日本フライ級王者でWBC8位の粉川に対し、日本同級8位の阪下が初回から攻め、いい右ストレートを決めた。粉川は2回から立て直し、機動力を駆使して右をヒットさせていくが、阪下も断続的に右をあてて試合の行方は分からない。

 中盤は粉川がうまく阪下をいなしたかに見えたが、格上撃破に燃える阪下は懸命に追い上げ、7回には右からの連打を決めて粉川を下がらせる。粉川がロープに体を預けるとダウンの裁定。最終回に連打で攻勢を仕掛けた粉川がやや優勢で終了のゴングとなった。粉川は29勝13KO5敗1分。阪下は16勝11KO8敗3分。

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