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吉田実代は大差判定で日本女子バンタム級V2

松田恵里がプロ3戦目で女子2冠王者に
吉田実代は大差判定で日本女子バンタム級V2

2019年3月13日 20時38分

 女子ボクサーによるイベント「VICTORIA Vol.4」が13日、後楽園ホールで開催され、メインのOPBF&日本アトム級王座統一戦は、OPBF王者の松田恵里(TEAM10COUNT)が日本王者の鈴木菜々江(シュウ)に3-0判定勝ち。OPBF王座の初防衛に成功するとともに、日本タイトルも獲得した。

 セミの日本バンタム級タイトルマッチは、チャンピオンの吉田実代(EBISU K’sBOX)が挑戦者1位の若狭与志枝(花形)に3-0判定勝ち。2度目の防衛に成功した。

松田(右)は「前回の試合でつかんだ」という右フックが冴えた

◇OPBF・日本アトム級王座統一8回戦
松田恵里(TEAM10COUNT)[3-0(78-74×2、79-74)]鈴木菜々江(シュウ)
 サウスポーのアウトボクサー松田は左右に動きながら、左ストレート、右フック、ボディ打ち。鈴木はガードを高く上げて頭を振りながら前に出て、クリンチ際にしつこくボディを叩くなど、泥臭いボクシングで松田を崩しにかかる。松田はただ足を使うだけでなく、まとめるところはまとめ、4回終了時で39-37×2、40-36でリードした。

 鈴木は後半も前に出て、左フックを決めるシーンも作ったが、松田が接近戦でも弱気な姿勢を見せず、自らの世界に引きずり込むことができない。松田は最後までプレスをかけ続ける鈴木にペースを明け渡さず、ゴールテープを切った。

松田は鳥海会長(左)の現役時代のトランクスをリサイズ

 松田はデビューから3連勝。「ああいうボクシングを自分がどうさばけるか考えた。でも、巻き込まれることもあって、もっと練習が必要だと思った。日本と東洋のベルトをしっかり防衛して、世界ができるならそれに向けてしっかり準備していきたい」。持ち味は出したものの及ばなかった鈴木は8勝1KO3敗1分。

吉田(右)は盤石の試合運び、成長を遂げている

◇日本バンタム級タイトルマッチ6回戦
吉田実代(EBISU K’sBOX)[3-0(59-55×2、60-54)]若狭与志枝(花形)
 両者ともに前がかりでもみ合うシーンが初回から多い中、OPBF王者でもある吉田がジャブの精度で優位に立つ。パワーのある若狭はボディ打ち、左右のフック、アッパーで対抗した。

 吉田は次第にジャブに加え、モーションの大きい若狭に右もよく決め、クリンチ際のうまさでも上回って試合をコントロール。挑戦者の反撃を許さなかった。

リング上で愛娘・実衣菜ちゃんと喜ぶ吉田

“シングルマザーボクサー”吉田は12勝1敗。「12勝だけどKO勝ちがないので、チャンピオンらしい試合がしたかった。まだまだだけど、ちょっとずつ強くなっていきたい。世界の話が来れば、まだ未熟ですけど、ぜひ世界に向かっていきたい」。初黒星の若狭は6勝2KO1敗。

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