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いぶし銀ムザラネ 中谷潤人vs.マグラモに注目

リング誌ランキングを読む Part8 フライ級編 
いぶし銀ムザラネ 中谷潤人vs.マグラモに注目

2020年4月27日 11時28分

 階級チェック「リング誌ランキングを読む」の第8回はフライ級だ。1952年に白井義男氏が日本人で初の世界王者となって以来、数々の名王者が誕生した階級は、いまなお世界挑戦を狙う日本人選手が後を絶たない。

■フライ級
C 空位
1 田中恒成(畑中=WBO王座返上)
2 モルティ・ムザラネ(南アフリカ=IBF王者)
3 フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ=WBC王者)
4 アルテム・ダラキアン(ウクライナ=WBA王者)
5 チャーリー・エドワーズ(英)
6 アンドリュー・セルビー(英)
7 黒田雅之(川崎新田)
8 中谷潤人(M.T)
9 クリストファー・ロサレス(ニカラグア)
10 ジーメル・マグラモ(比)

 認定王者はなく、1位にランクされているのが田中。18年に木村翔から王座を奪って3度の防衛に成功した。ミニマム級から上げてきた田中だが、フライ級で体格の壁にぶつかったという印象はない。やや集中力を欠くところはありながも、他の王者との比較からいっても、抜群のスピードを誇る田中の1位は納得というところか。

ムザラネは昨年12月、八重樫の挑戦を退けた

 その田中は既にWBOフライ級王座を返上している。空位の王座を争うのが9位の中谷と10位のマグラモ。中谷は元L・フライ級世界王者ミラン・メリンド(比)ら実力者をを下して評価を高めた。両選手とも期待の大きなホープだけに、勝者がこのクラスをけん引するような存在になる可能性がある。

 2位ムザラネは37歳にしてこの地位をキープしているのだから立派だ。18年にIBF王座に返り咲き、昨年12月に元3階級制覇王者の八重樫東(大橋)をTKOで下してV3。老獪なだけでなく、強靭なスタミナと手数を誇っている。

マルティネス(左)今年3月、初防衛に成功

 3位マルティネスは昨年12月、WBC王者ロサレス(9位)との決定戦を制して戴冠した。同年8月の世界初挑戦は、WBC王者だったエドワーズ(5位)に一度はKO勝ちをコールされながら、ダウン後の加撃が明らかになって無効試合に。イケイケのファイター王者である。

 世界王者で最下位にランクされたダラキアンは18年、アメリカで元王者の実力者ブライアン・ビロリア(米)との王座決定戦に勝利してベルトを巻いた。その後は母国で4度防衛しているものの、いずれも評価の高い挑戦者ではなく、世界王者の中で最も低い4位も仕方のないところか。

期待の中谷、初世界戦は延期状態

 マルティネス戦後、減量苦により王座を返上した5位エドワーズがフライ級にとどまることはないだろう。6位セルビーはIBFフェザー級王者リーの弟。昨年3月、マルティネスとの無冠戦に敗れたあと、バンタム級で2戦戦っている。黒田は昨年5月、ムザラネに敗れてから現役復帰を表明。3月の試合は新型コロナウイルスの感染拡大により流れてしまった。こちらも階級アップが視野に入る。

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