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日本王者の中川健太に10回TKO勝ち

福永亮次が大激闘制す S・フライ級3冠王者に 
日本王者の中川健太に10回TKO勝ち

2020年12月14日 21時40分

 S・フライ級3冠戦が14日、後楽園ホール「SLUGFEST」のメインイベントで行われ、WBOアジアパシフィック王者の福永亮次(角海老宝石)が日本王者でIBF12位の中川健太(三迫)に10回2分24秒TKO勝ち。空位のOPBF王座を合わせて3つベルトを手にした。

終盤に中川を追い詰める福永(左)

 ともに「苦手」と告白したサウスポー対決。福永が先手を取って積極的に手を出す立ち上がり。中川は相手をよく見てラウンド終盤に左ストレートを2発打ち込んだ。

 福永は3回にチャンスをつかんだ。ジャブを上下に打ち分けて中川に圧力をかけながら、左ストレートを決め、中川をグラつかせる。中川も左で反撃。ともに武器である左を振り回し、試合が面白くなってきた。

 4回、福永が優勢なとことで中川が左を決めて前へ。ここに福永が右フックから左ストレートを合わせ、中川は尻からダウンした。4回終了時の採点は福永が39-36×2、40-35でリードした。

4回のダウンシーン

 中川は5回に早速反撃だ。左ボディ打ちから福永を攻めて左につなげる。6回は福永が左を決め、中盤は両者が激しく試合の主導権を奪い合うシーソーゲームとなった。

 8回は激闘ラウンド。福永が左を決めて、ボディも効かせてフィニッシュに入る。ところが苦しい中川が左を決めて盛り返し、どちらが倒れてもおかしくない状態に。終盤に福永が左を決めて中川は再びダウン寸前の状態に陥った。8回を終わっての採点は77-74×3。

 9回以降もどちらが倒れてもおかしくない消耗戦が続いた。福永はジャブが有効で、中川は左を上下に散らした。迎えた10回、驚異的な踏ん張りで福永に左を打ち込んでいた中川だったが、福永の左を食らってヒザがガクリ。主審が止めに入って福永の勝利が決まった。

 福永は13勝13KO4敗。日本、OPBF、WBOアジアパシフィックの3冠王者は、ヘビー級の藤本京太郎、S・ウェルター級の井上岳志(ワールドS)、ライト級の吉野修一郎(三迫)に続いて4人目。日本王座の2度目の防衛に失敗した中川は19勝12KO4敗1分。

福永の話「打ち合いはアウトボクシングされるより全然よかった。ちょっともらってもええわというパンチだったので。めっちゃ強いと予想してたんですけど。ジャブが当たると思ってから強めに打つようにした。カチーン、カチーンといったんで。

ダメージ? みんな効いてると言っていたけどそれはなくて、逆に来てくれるから良かった。打ち疲れでスタミナ(のダメージ)はありましたけど。

ベルト3本はうれしいですけど、中川選手に勝てたことがうれしい。世界? いつチャンスがきてもいいようにそれに備えます」

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