April
24
Wednesday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

16°C Clouds
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > 元王者の久高寛之 新鋭大橋哲朗に2-1勝ち 
大森将平は敗れる、3戦目の西田凌佑が殊勲

元王者の久高寛之 新鋭大橋哲朗に2-1勝ち 
大森将平は敗れる、3戦目の西田凌佑が殊勲

2020年12月19日 19時36分

 真正ジム主催の「第70回REAL SPIRITS」は19日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、メインのバンタム級8回戦は、元日本S・フライ級王者で同級1位の久高寛之(35=仲里)が18年同級全日本新人王、大橋哲朗(25=真正)を2-1判定で退けた。

 セミのフェザー級8回戦は日本同級16位の殿本恭平(25=勝輝)が17位の中川公弘(29=ワタナベ)に判定勝ち。また、元日本バンタム級王者、大森将平(ウォズ=27)と西田凌佑(六島=24)の56キロ8回戦は、近大ボクシング部出身でプロ3戦目の西田が初回から積極的に攻め、世界挑戦の経験がある大森の強打を封じて3-0で判定勝ちした。

要所を締めて勝利のベテラン久高(右)

◇バンタム級8回戦
久高寛之(仲里)[2-1(76-75×2、75-76)]大橋哲朗(真正)
 サウスポーの大橋が 右ジャブを伸ばし、左ストレートを打ち込む上々の滑り出しを見せた。久高はジャブをかいくぐってボディにパンチを集めにかかった。2回、接近した久高が右ストレートから左フックに続いて右ストレートを伸ばすと、鮮やかなカウンターとなって大橋がダウン。ここは久高が一気の攻めをみせず、大橋はゴングに救われた。

 それほどダメージがなかった大橋は3回から左ストレートを出して、久高に対抗。中盤は一進一退の展開が続くも、左右フックを浴びせる久高がラウンドを支配した。大橋は懸命にパンチを出して、最終ラウンドはボディを効かせて久高を追い詰めるも、いいパンチを当てた後の追撃パンチが少なく、逆転までには至らなかった。

 日本S・フライ級1位の貫録を発揮した勝利に久高は「コロナの中で試合ができる喜びがあった。来年は鍛えに鍛えて、もう一度」と日本王座奪還への意欲を示した。久高は27勝11KO18敗4分。大橋は7勝2KO2敗1分。

◇フェザー級8回戦
殿本恭平(勝輝)[3-0(79-73、78-74×2)]中川公弘(ワタナベ)

西田(左)は実力者の大森から堂々の勝利

◇56キロ8回戦
西田凌佑(六島)[3-0(79-73、78-74×2)]大森将平(ウォズ)
 サウスポー同士の対戦。 今年8月、11月にこのカードは組まれていたが、8月は西田が新型コロナ感染、11月は大森が減量苦による脱水症状でともに中止となり、3度目で対戦が実現した。

 プロ3戦目の西田が開始ゴングと同時にダッシュで大森に襲い掛かった。大森はやや予想外といった感じでガードを固めて被弾を避けた。西田は2回から丁寧に右ジャブを突いて、大森と距離を取りながら右フック、左ストレートをヒット。3、4回と西田のジャブからのショートパンチが大森を苦しめた。

 大森は挽回を狙って打ち下ろしの左フックを放つが、西田が軌道を読んだかのようにパンチを外し、大森の焦りが目立った。終盤も西田の攻めが目立ち、最終8回はボディを打ち込んで大森の動きを止めた。

 奈良・王寺工高3年でインターハイのフライ級優勝、近大に進んで3、4年時に全日本選手権ベスト4の実績がある西田だが、大森は「超格上」の存在。「ずっとプレッシャーがあったが、必死で練習に取り組みました」と西田。武市晃輔トレーナーの指導で大森の左パンチを外す特訓が実を結んだ。「まだまだですが、ひとつずつ勝って日本タイトルを目指していきます」と抱負を語った。西田は3勝1KO。脱水症状からの体調不良が戻り切らず、動きがさえなかった大森は21勝16KO4敗。

Related article
関連記事