年間最高試合は大みそか決戦 井岡一翔vs.田中恒成
世界戦以外は中谷正義vs.ベルデホ 三代大訓は新鋭賞
2021年1月28日 15時02分
2021年1月28日 15時01分
2020年の年間表彰選手が28日発表され、男子の年間最優秀選手賞にはWBAスーパー・IBFバンタム級チャンピオンの井上尚弥(大橋)が輝いた。井上はKO賞も獲得。技能賞はWBO・S・フライ級王者の井岡一翔(Ambition)、殊勲賞にはWBOフライ級王者の中谷潤人(M.T)が輝いた。
井上のMVP受賞は3年連続4度目。2020年の井上は4月、ラスベガスでWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦が決まりながら、新型コロナウイルスの影響により延期に。10月、同地でWBAスーパー・IBF王座の防衛戦が決まり、挑戦者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に完璧な試合運びで7回TKO勝ちを収めた。
受賞の知らせを聞いた井上は「すごくうれしく思います。20年は1試合でしたが、ラスベガスのメインというところも評価されたのかと」とコメント。KO賞についても「KOにはこだわりがあるし、分かりやすいKO勝ちだったのかなと思います」と喜びを口にした。
3年連続4度目のMVPとはいえ、自信があったわけではなかったようで、「昨年に関しては井岡選手に票が行ってもおかしくはなかった。それだけすばらしい試合(田中戦)だったので。むしろ、試合時期(井岡は年末)もあるので井岡選手に傾いてもおかしくはないと思っていました」と選考を分析してみせた。
2021年は「2試合やりたい」という井上。IBF指名挑戦者のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)と日本で防衛戦との報道もある中、「状況も状況なので(だれと戦うにしても)日本なのか、またラスベガスなのか分からない」と情勢が流動的であることを説明した。
それでもスター街道をひた走る井上は「今年28歳になって、(ボクシング界を)引っ張っているのは自覚していますし、ボクシングだけに限らず、スポーツ界でトップに行ける存在になれるようがんばりたいです」と2021年のさらなる飛躍を誓っていた。
選考は日本ボクシングコミッションの委託を受けた東西のテレビ、新聞、専門誌の各メディアによって行われた。3賞の投票結果は、MVPが井上に20票、井岡に16票、技能賞は井岡18票、井上13票、中谷潤人5票、殊勲賞は中谷潤人27票、中谷正義9票だった。KO賞は井上24票、井岡7票、中谷正義5票。
技能賞の井岡は大みそかに田中恒成(畑中)の挑戦を8回TKOで退けてWBO・S・フライ級王座の2度目の防衛に成功。殊勲賞の中谷はジーメル・マグラモ(フィリピン)との王座決定戦を8回TKOで制してWBOフライ級新世界王者となった。
井岡一翔の話(技能賞&年間最高試合)「まずはじめに、このような難しい時期に試合が出来たことを、関係者の皆様、スポンサーの方々、応援してくださるファンの方々に深く感謝申し上げます。また、その試合を年間最高試合、技能賞として評価して頂きまして、大変嬉しく思っておりますし、また、励みになります。今年も更なる高みを目指して精進して参りますので、応援宜しくお願い致します」
中谷潤人の話(殊勲賞)「この度は殊勲賞を頂き嬉しく思います!ありがとうございます!更に飛躍出来るようこれからも目標に向けて頑張って参ります!」
■過去10年間の三賞受賞者
◇2020年
MVP 井上尚弥(大橋)
技能賞 井岡一翔(Ambition)
殊勲賞 中谷潤人(M.T)
◇2019年
MVP 井上尚弥(大橋)
技能賞 井岡一翔(Reason大貴)
殊勲賞 村田諒太(帝拳)
◇2018年
MVP 井上尚弥(大橋)
技能賞 田中恒成(畑中)
殊勲賞 伊藤雅雪(伴流)
◇2017年
MVP 村田諒太(帝拳)
技能賞 井上尚弥(大橋)
殊勲賞 田口良一(ワタナベ)、木村翔(青木)
◇2016年
MVP 山中慎介(帝拳)
技能賞 井上尚弥(大橋)
殊勲賞 小國以載(角海老宝石)
◇2015年
MVP 内山高志(ワタナベ)
技能賞 山中慎介(帝拳)
殊勲賞 井岡一翔(井岡)
◇2014年
MVP 井上尚弥(大橋)
技能賞 山中慎介(帝拳)
殊勲賞 高山勝成(仲里)
◇2013年
MVP 山中慎介(帝拳)
技能賞 内山高志(ワタナベ)
殊勲賞 三浦隆司(帝拳)
◇2012年
MVP 井岡一翔(井岡)
技能賞 山中慎介(帝拳)
殊勲賞 内山高志(ワタナベ)
◇2011年
MVP 西岡利晃(帝拳)
技能賞 内山高志(ワタナベ)
殊勲賞 井岡一翔(井岡)
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