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世界戦以外は中谷正義vs.ベルデホ 三代大訓は新鋭賞

年間最高試合は大みそか決戦 井岡一翔vs.田中恒成 
世界戦以外は中谷正義vs.ベルデホ 三代大訓は新鋭賞

2021年1月28日 15時02分

 2020年の年間最高試合は大みそかに井岡一翔(Ambition)が田中恒成(畑中)に8回TKO勝ちを収めたWBO世界S・フライ級タイトルマッチが選ばれた。井岡が年間最高試合を受賞するのは2012年の八重樫東戦(WBC・WBAミニマム級王座統一戦)以来2度目。

昨年大みそかの井岡(左)と田中の一戦

 日本選手初となる4階級制覇王者の井岡は3階級制覇の田中を迎えて2度目の防衛戦。“史上最高の日本人対決”と銘打たれた試合で井岡は実力を発揮し、5、6回にダウンを奪って8回TKO勝ち。最後まで勝負を諦めずに向かっていった田中の奮闘もあり、年間最高試合に輝いた。

 東西のメディアによる投票結果は井岡vs.田中が25票、井上尚弥vs.ジェーソン・モロニー(WBAスーパー・IBFバンタム級タイトル戦)が10票、中谷潤人vs.ジーメル・マグラモ(WBOフライ級王座決定戦)が1票だった。

ベテラン堀川(左)と福永が受賞

 努力・敢闘賞は40歳でOPBF・L・フライ級王座を獲得した堀川謙一(三迫)とS・フライ級で日本、OPBF、WBOアジアパシフィックの3冠を獲得した福永亮次(角海老宝石)の2人が同じ票数で同時獲得。

伊藤に勝利した三代(左)

 新鋭賞には12月のライト級対決で、前WBO・S・フェザー級王者の伊藤雅雪(横浜光)から殊勲の勝利を挙げた三代大訓(ワタナベ)が選ばれた。35票中24票獲得。

「試合内容は満足していない」と中谷正義

 世界戦以外の年間最高試合は12月にラスベガスで行われたWBOインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦、中谷正義(帝拳)vs.フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)。中谷が序盤2度のダウンから巻き返し、9回TKO勝ちの劇的な試合内容が評価された。34票中21票が入った。

メジャー4団体のベルト獲得を目指す女子MVPの多田

 女子年間最優秀選手賞には多田悦子(真正)が選ばれた。多田は12月、WBO女子ミニマム級王座決定戦で宮尾綾香(ワタナベ)に9回TKO勝ち。鮮やかな左カウンター一撃で元世界王者対決を制し、この試合は女子年間最高試合にも選ばれた。各賞と受賞コメントは以下の通り。

■2020年度表彰選手

☆最優秀選手賞
井上尚弥(大橋=WBAスーパー・IBFバンタム級王者) 3年連続4度目

☆技能賞
井岡一翔(Ambition=WBO・S・フライ級王者) 2年連続2度目

☆殊勲賞
中谷潤人(M.T=WBOフライ級王者) 初

☆努力・敢闘賞
堀川謙一(三迫=OPBF・L・フライ級王者) 初
福永亮次(角海老宝石=日本、OPBF、WBOアジアパシフィックS・フライ級王者) 初

☆KO賞
井上尚弥(大橋) 2年ぶり4度目

☆新鋭賞
三代大訓(ワタナベ=OPBF・S・フェザー級王者) 初

☆年間最高試合(世界)
WBO・S・フライ級タイトルマッチ(12.31東京・大田区総合体育館)
王者・井岡一翔(Ambition)vs.挑戦者・田中恒成(畑中)
※DANGAN AOKIプロモーション

☆年間最高試合(世界戦以外)
WBOインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦(12.12ラスベガス・MGMグランド)
フェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)vs.中谷正義(帝拳)
※トップランク

☆女子最優秀選手賞
多田悦子(真正=WBO女子ミニマム級王者) 11年ぶり2度目

☆女子年間最高試合
WBO女子ミニマム級王座決定戦(12.3東京・後楽園ホール)
多田悦子(真正)vs.宮尾綾香(ワタナベ)
※DANGAN AOKIプロモーション

☆特別賞
粟生隆寛(元WBCフェザー級、WBC・S・フェザー級王者)
八重樫東(元WBAミニマム級、WBCフライ級、IBF・L・フライ級王者)

堀川謙一の話(努力・敢闘賞)「努力・敢闘賞に選んで頂きありがとうございます。努力を続ける事も簡単ではなく、会長はじめジムの仲間に励まされ努力できたと感じています。頂いた名誉を汚さぬよう、努力を忘れず生きていきたいと思います」

福永亮次の話(努力・敢闘賞)「この度は努力・敢闘賞受賞、本当にありがとうごさいます。浮かれる事なく、先ずは今後のアジア3冠防衛戦を無事クリア出来るよう、日々精進してまいります。名王者、名選手がひしめき合う、激戦区スーパーフライ級ですが、チャンスがあれば世界タイトルにも挑戦したいです。今後ともご声援宜しくお願いいたします」

三代大訓の話(新鋭賞)「多くの方々に認められ選出される年間表彰で、新鋭賞をいただけて嬉しく思います。未だコロナによって大変な状況が続いていますが、興行関係者、これまでルールを守って観戦してくれたボクシングファンの皆様に感謝申し上げます。新鋭賞に選ばれた選手は、のちに世界チャンピオンとなっていることが多いので、東洋タイトル獲得後は新鋭賞に選ばれるような選手になりたいと思っていました。2021年は気持ちを新たにフレッシュに戦って、更に上の賞を目指します!」

中谷正義の話(年間最高試合=世界戦以外)「選んでいただいたことは、大変ありがたく、光栄なことですが、自分としては満足できる試合内容ではなかったので、素直に喜べない部分もあります。次は世界戦を含めた年間最高試合を受賞できるように頑張ります」

多田悦子の話(女子MVP&年間最高試合)「軽量級でもああいうKOを見せられると示せた。ボクシングは芸術だと思っている。力だけじゃなく、タイミングが大事だと自分でも改めて実感した。真正ジムに世界のベルトが戻ってきたのもうれしい。1月の試合(ドローに終わった宮尾戦)後に引退しようかと考えて、応援してくれた方々にあいさつに行ったりしていた。右太腿つけ根を痛めて手術の一歩手前という状態だったので。(結局、引退を思いとどまり)練習のやり方を根こそぎ変えました。ストレッチをはじめ柔軟性を高めるトレーニングや動体視力を向上させるもの、バランス感覚を磨くなど(体の状態を整える)コンディショニングを大切にした。2021年の目標は4団体制覇で、あとはWBCのベルト。ただ(決定戦で獲得した現在保持する王座の)防衛戦をやらないといけないみたいなので。まず、そこへ向けて頑張ります」

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