S・ライト級ホープ リーが22連勝20KO勝ち
2021年3月11日 16時33分
2021年3月11日 14時36分
いまからちょうど20年前、2001年3月11日はWBA世界S・フライ級王者、セレス小林が誕生した日だ。この日、小林は横浜アリーナで王者レオ・ガメス(ベネズエラ)に挑戦し10回2分29秒TKO勝ち。21世紀に入って日本人世界王者誕生したのは初だった。
戦前の予想はガメス有利だった。ガメスは日本選手相手に3勝3KO勝ち。00年10月には戸髙秀樹に7回KO勝ちして4階級制覇を達成した。対する小林は00年8月、WBCフライ級王者マルコム・ツニャカオ(フィリピン)に世界初挑戦してドロー。実力王者相手によく健闘したとはいえ、1階級上げて百戦錬磨のガメスに挑むのだから不利予想も仕方なかった。
しかし、小林は絶対の信頼を置く三浦利美トレーナーと綿密に戦略を練り上げ、確かな自信を持ってリングに上がった。ガメスが得意とする右を巧みに封じ、初回からボディへの左ストレートを軸に優勢に試合を進め、タフな王者をタジタジにさせた。
しかし、終盤に入ると劣勢を挽回しようとするガメスが徐々に盛り返してくる。9回、ガメスの右で一瞬動きの止まった小林が後退すると横浜アリーナは騒然。新世界チャンピオン誕生のムードに暗雲が立ちこめた。
ダメージを負った小林だったが、ここは冷静だった。「ガメスが10回に来るのは分かっていた」。前に出てくるガメスをがっちり受け止めると、逆に左ボディ、右フックをたたき込んで一気に勝負に出る。ラウンド終盤、右から左ストレートをつなげると、ガメスがグシャリとキャンバスに沈んだ。何とか立ち上がったガメスだったが、ダメージを深刻とみた主審が試合を止めた。
飛び上がって喜ぶ小林。デビューからタッグを組む三浦トレーナーを抱き合って喜びを爆発させた。デビュー戦で黒星発進だった雑草男がついに世界に頂点に立ったのだ。それを知っている横浜アリーナの観衆も小林に万雷の拍手を送った。
2度目の防衛戦で21勝21KO無敗のアレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)に敗れた小林は引退後、セレスジムを開いて会長に。現IBF世界S・バンタム級暫定王者、岩佐亮佑らを育て、指導者としても敏腕を発揮している。
※セレス小林vs.レオ・ガメスを振り返る企画は15日発売のボクシング・ビート4月号に掲載されます。
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