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小原佳太が判定勝ち 日本ウェルター級初防衛 坂井祥紀は健闘及ばず

2021年4月8日 20時37分

 日本ウェルター級タイトルマッチが8日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のメインで行われ、王者の小原佳太(三迫)が挑戦者4位の坂井祥紀(横浜光)に3-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは96-94×3。試合の模様はフジテレビで10日(土)深夜27時から放送される。

小原は終始冷静に戦って接戦をものにした

 IBFウェルター級6位にランクされる小原がジャブを突いてスタートを切る。小原がジャブから右にきれいにつなげようとするのに対し、坂井は高いガードからジャブ、右ボディ、詰めたらクリンチ際にしつこくパンチを打っていく。

 最初のチャンスは坂井だった。3回に右から左フックを打ち込み、さらに小原に圧力をかけていく。ラウンド終盤には右フックを打ち下ろした。小原はやりにくそうに見えるが、ジャブと右ボディストレートでていねいに攻めていった。5回終了時の採点は、48-47で小原、48-47で坂井につけた。

 後半に入ると、小原は先手、先手を意識して試合を組み立てた。脚を使ってジャブを突き、右ボディをコツコツと打ち込む。しかし坂井はジャブがよく、ラウンド後半に左フックや右ストレートを打ち込んで気が抜けない。小原は8回、アッパー、ボディ打ち、右ストレートで坂井の動きを止めて畳みかけた。

 坂井は9回に反撃して勝負はまだ分からない。小原がジャブ、右ボディを打ち返し、坂井もジャブ、左フックを当てて会場を盛り上げる。しかし、小原は慌てずに対処して逃げ切った。小原は24勝21KO4敗1分。坂井は25勝13KO12敗2分。

小原の話「少し弱気になったところもあって、見栄えの悪いところがあった。2年前のフィラデルフィアの挑戦者決定戦と変わっていない。自分にがっかりしている。5回の公開採点を聞いて? もしかして負けているなと思った。攻めていかないといけないなと。ただ焦らずにはいけました。左ジャブと左ストレートというか近い距離のゴツゴツというパンチはもらった感じがあります。

もっと僕のパンチを無視して中に入ってから打ってくるだろうと予測を立てていた。ミドルレンジというか中距離での攻防をしながら入ってきたので、予想外にペースをつかみづらくて。僕も(中間距離は)得意というか、いつもやっているスペースでもあったので、もらってましたけど心の余裕はありました。

右ボディストレートがよく当たった? 坂井選手はボディを無視すると聞いていたので、無視してくれるならば打ち続けようと。肋骨を痛めるくらい打ってやろうとは思っていた。思ったよりは出てこなかった。ボディは無視されたけど、それを無視して僕も打った。

今後? 坂井選手を倒せなかった、きわどい、負けたかもしれない試合で勝っただけなので、まだ日本から飛び出せていない。どっちが世界にいくべきなのかは、はっきり僕だとは言えないですけど。今日は地の利もあって勝てたと思います」

保坂(左)は苦しみながらも勝利

◇60.0キロ8回戦
保坂剛(三迫)[2-1(78-74、77-75、75-77)]福井貫太(寝屋川石田)
 東福岡高で世界ユース選手権3位、インターハイ優勝の実績を持ち、駒澤大をへて201年にフィリピンでプロに転じた保坂が日本デビュー戦。サウスポーの保坂は初回、一発目の左ストレートで福井が右目上部をカット。その後は保坂が左を狙い、福井がサイドに動きながら右を狙った。

 4回から福井が右のタイミングをつかみ出し、5回に右カウンターを決めると保坂の脚がバタついた。福井は6回も右フック、右ストレートを決めて優勢。攻めが単調で劣勢の保坂は7回に反撃し、8回はともに決め手を欠いて終了。軍配は保坂に上がった。保坂は5勝3KO。惜しい星を落とした福井は7勝5KO4敗1分。

保坂の話「正直、めちゃくちゃしょうもない試合だった。反省します。課題はたくさんあります。目標は日本タイトルを獲れるようにまたイチからボクシングを作り直したい」

強打の藤田(右)は初の判定勝ち

◇63.0キロ6回戦
藤田裕崇(三迫)[3-0(59-56、59-55×2)]赤岩駿(ナマベ)
 長身の赤岩が動きながらジャブで突き放そうとし、パンチ力に自信を持つ藤田が接近して強打を振るった。3回以降、藤田が赤岩を押し込んでボディ打ちを見舞うシーンが増え、赤岩はショートアッパーなどで小まめにヒットして対抗。藤田は押し気味に試合を進め、終盤はペースダウンしたものの初の判定勝ちとなった。藤田は7勝6KO1敗。元日本ランカーの赤岩は5勝3KO3敗1分。

◇60.0キロ4回戦
中川光輝(三迫)[TKO4回1分49秒]鈴木誠太郎(T&T)

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