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“命をかけて”世界王座奪取、WBC・L・フライ級王者の矢吹正道に聞く

2021年10月18日 9時06分

 安定王者・寺地拳四朗(BMB)に10回TKO勝ちでWBC世界L・フライ級王座に就いた矢吹正道(緑)。殊勲の新チャンピオンに話を聞く。(ボクシング・ビート11月号より)

――いまチャンピオンの実感はいかがですか。
矢吹 「俺は世界チャンピオンになったぞ」とか全然思わないです。普段と別に変わらない。周りがそう言ってくれて、近くにベルトがあるというだけです。リングの上ではうれしかったですよ、でも次の日からはもうホッとしとる感じです。

 勝った瞬間は「終わった、俺はチャンピオンになった」と、本当にスローモーションみたいでしたけどね。

――この試合で引退しようと思っていたと明かしましたね。理由は、一番強いチャンピオンと戦ったこと、もうひとつに軽量級のファイトマネーをあげていましたが。
矢吹 とりあえずは次に向かって進んでるんですが、ファイトマネー次第というのもあります。挑戦の金額では仕事(建物の防水工事)をしとるのと変わらないので。嫁と2人でそれなりに稼げるんです。夢を達成するまではつらい思いしてもよかったんですが、達成した後にそういう生活をしていかないといけないのかなと。試合前いつもは1ヵ月仕事を休みます。それが世界戦となると2ヵ月。対戦相手がアマチュアエリートで仕事していないなら、追いつかれると思うんですよ。

――試合を振り返ると、序盤は思惑通りだったのでは。
矢吹 そうですね、想定内。想定外のことが起こらないようにしていたんです。やられるのも想定内でしたし、4ラウンドまでは自分の中でキーポイント。ポイントを取られとったらまた違う作戦のつもりだった。

 寺地相手にいつもの試合をさせない、それができたらベストでした。彼のジャブにカウンターを合わせていく、右を出してこなかったのも、自分がずっと相手の右を待っていたのを感じ取ったからだと思うんです。

――序盤の相手の反応はいかがでしたか。「うまくいっていないな」といった様子がありましたか。
矢吹 いやそんな感じでもなかったです。でも、自分は(寺地の)ジャブをもらってなかったので向こうからしたら困っていたんじゃないですかね。前半から自分の顔は腫れてましたが、クリーンヒットというものはなかった。なのであの判定は妥当だなと思いました。自分のほうが確実に深いパンチを当てていたんで、生で近くで見る人たち(ジャッジ)はそこは分かったと思います。

 打倒寺地のために準備したこと、そして激闘となった本番――矢吹が「命をかけた」という一戦を振り返る。インタビュー全文は発売中のボクシング・ビート11月号に掲載しています。
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