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復活へ 元3階級制覇王者、田中恒成インタビュー「次で終わってもいい…」

2021年10月18日 15時26分

 田中恒成(畑中)の注目の再起戦はホームで石田匠(井岡)と対戦することになった。世界再挑戦を目指す石田と田中の生き残りをかけた一戦となるが、まずは今回、田中には井岡一翔(現志成)との試合から現在までを聞く。(ボクシング・ビート11月号より)

 9月24日、田中のオンライン会見が行われた。きたる12月11日、名古屋国際会議場で石田匠と再起戦を行うと畑中清詞会長が発表し、「新しい田中恒成が見られるものと思います」。いわくガードが生まれ変わった、テーマもずばり“REBORN”だという。

 田中-石田戦はコロナ禍で対戦相手が日本人選手にほぼ限られる中、ファンの興味をそそる好カードと言えよう。「石田選手は、この階級では国内で実績、実力も一番だと思います」と田中は言う。世界チャンピオンの井岡一翔は別枠にしたもので、田中もS・フライ級では1戦しかしていないせいもあってか、石田を高く評価している。田中にすればこれに勝って自分も除いた順位であることを証明する腹積もりだ。「しっかりと試合を組み立てて、10ラウンドの中で必ずしとめる」。景気のいい発言も出た。

 オヤと思ったのは、会見の締めのコメントを求められ、
 「ありきたりですが、次で終わってもいいと思えるぐらい、懸けています」

 たしかにプロで初めての再起戦となるが、ちらりとでも終わりを想像することがあるのか。少なくとも、いつも気持ちがいいぐらい前向きな恒成からこのようなセリフを聞いた記憶はない。インタビューはまずこの点から聞いてみよう。
       *
田中 精神的にも、体の面でも、ずっとボクシングを続けることはできません。まだ26歳とも言えますが、いつ終わっても不思議ではないことは何となく感じてきています。引退がめちゃくちゃ先で一体どこまで上に行けるんだと陣営も周りも思っていたし、結果を残してきました。でも自分の中ではそうじゃないとは感じてきていたんです。体の面でも心でも。

 ずっと同じことを頑張り続けるのって難しいし、もちろん頑張り続けるんですけど、いつまでもボクシング生活があるとは思わない。だからいつ終わってもいいように、これが第一点。あと、初めて負けて、世界戦に向けたものじゃなく(再起のために)やらざるを得ないノンタイトル戦です。この状況で、相手が強いけど日本人選手だから。このポジションに立つのは初めてのことで、ここで負けたら居場所がないなって。

――居場所。
田中 ボクシング界にとって俺って何だろう、そこまで卑屈な意味でなくても、「何か居場所ないな」って思いますし。一番しか目指していないのに、明らかに一番を懸けたものじゃない勝負をいまからするわけであって、そこで負けたらどうなるのか。気持ち的にも折れちゃうんじゃないのか。そんな思いもあって、ああいうふうに言いました。

――田中恒成のボクシング人生で初めてのところをいま歩いているわけだ。
田中 そうですね。

――会見では「ガードから、ここに一番最初に手を着けた」と仰いましたね。しかし、ことディフェンスはかねて取り組んできていて、これまでも折に触れてそう語っていた。どう違うのですか。
田中 片手間というか……いままでは試合に向けて(ディフェンスに)取り組みながら「その一つでガードです」。そういう考え方から、もう完全にそれを主に置いたんです。一番大切なものである、と。そしていろんなもののレベルアップを図った感じですかね。…

 インタビュー全文は発売中のボクシング・ビート11月号に掲載しています。
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