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井岡一翔に聞く「カネロはある意味理想」激動の1年終え、飛躍の2022年へ

2022年2月16日 11時51分

 ある意味、苦境にチャンピオンの揺るがぬ強さを見た思いがする。昨年はリング外で不測の事態に遭遇しながら、2度の防衛戦を勝ち抜いた井岡一翔。激動の一年を終えてみて実感したこととは……。すでにその目にはアンカハスしか映っていない。=ボクシング・ビート2月号より=

 2021年は井岡史上最も激動の年だった。

 田中恒成との名勝負の興奮さめやらぬところをタトゥーで騒がれ、それからなんといってもドーピング検査をめぐる騒動。何も反論しなかったタトゥーの時と違って涼しい顔でいるわけにはいかなかった。いわれなき疑いであると主張し、すったもんだの末、身の潔白を証明してみせた。

 ようやく本業のリングに上がれたのは9月に入ってから。折も折、コロナ感染が拡大して無観客試合となった。試合役員とチームスタッフだけの異様な雰囲気の会場でフランシスコ・ロドリゲスに競り勝つ。そして大みそか戦もやはりコロナ対策の影響を受けて統一戦がキャンセルされ、急きょ福永亮次を挑戦者に立てて防衛戦を行った。

 「自分の中で戦いの一年でした」と井岡は総括するが、まさに実感だろう。苦境に打ち克つ強さを示した年だった、ともいえよう。

 そんな井岡の22年はどうなるのか。井岡の眼にはIBFチャンピオン、ジェルウィン・アンカハスしか映っていない。2月末に予定されるアンカハスの防衛戦も「彼が勝つものと勝手に思っている」という。統一戦はあくまで延期中、アンカハスは“信念の王者”井岡にとって約束の人なのだ。

――突如決まった福永戦は、ロドリゲス戦の苦闘の直後でもありました。この点どうでしたか。

井岡 まず田中戦はいろんなことがマッチして成熟味を帯びた試合でした。でも一方で何をもってそうなっているのか、つかみ切れていない部分もあったんですね。要はボクシングは対面競技、心技体ということです。心なくしてパワーは出ない。ロドリゲス戦は、技術と体力はつくれていても、心がそうじゃなかった。
 だから、そこを今回は強く意識しました。心をしっかりつくる。人間って弱いものですからね。

――福永は自分のパンチを「全部逃がされている気がした」と。

井岡 これは芯を外すということですね。「もらう」と分かる瞬間はやはりあります。体的に反応やブロックが間に合わない瞬間。そうなったらもうダメージを逃がす。見えていると、人はそう反応しますからね、それと同じですけども。
 ただ、福永選手は頑張っていた。ボディーを打たさないように研究してましたし、僕が倒すなら8が終わって9、10ラウンドでした。11、12はもう頑張りますからね。

カネロと井岡

――それにしてもボディバランスが抜群でした。

井岡 余計な動きを最小限に抑えています。それでも直さないといけないところは多々ありますけど。

――攻防にうまく生かすところなどカネロみたいな……。

井岡 カネロは好きですけどね。いいところは盗みたい。彼のボクシングはある意味理想ですよね。駆け引きがうまい、ディフェンスもうまい、アグレッシブさもある。いまの彼のボクシングはバランスがいい。マルケスやリナレス、好きな選手はいろいろいますけど、それらがまとまったのが彼じゃないのかなと。僕の好きな選手をまとめると結構あんな感じになりそう。…

 話はカネロのことからこれからについて、まで。インタビュー記事全文は発売中のボクシング・ビート3月号に掲載しています。

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