「PXBフェニックスバトル87」（22日･後楽園ホール）でプロ4戦目を迎える元K-1王者の武居由樹（大橋）が18日、オンラインでメディアの取材に応じた。武居は22日のセミで日本S･バンタム級16位の河村真吾（堺春木）と10回戦を行う。

　元K-1王者として注目される武居（25）は21年3月のボクシング転向第1戦から3連続1ラウンドKO勝ちをマーク。以前、4連続を指令した大橋秀行会長はこの日一転して「肩の力を抜いて判定勝ちで。長いラウンドを戦って、ディフェンスとか戦いぶりを確認して次のステップに進みたい」と期待を口にした。

　武居も「相手はたぶんガンガン前に来て気持ちの強い選手。簡単に倒せないだろうと思う」と河村を分析した上で、「観客のみなさんが打ち合って盛り上がるような試合じゃなくて、自分からしっかり打って倒す試合をしたい」と長いラウンドを経験した上でKOが理想との考えを示した。

「キックのボクシング」から「ボクシングのボクシング」を習得するために八重樫東トレーナーと1年間トレーニングを続けてきた。技術的なことはもちろん、ラウンド数の長さはキックと大きな違いだ。初の10回戦を迎える武居は「スタミナ強化はずっとやっているのでそんなに不安はない。フルラウンドやるつもりもあるし、倒すつもりもある」と断言。日本ランカーとの初対戦も「特に意識はしていない」と涼しい顔で答えた。

　まだプロ4試合目ながら注目度の高さは既にチャンピオン級。期待の大きさから今回は世界タイトルマッチのセミに抜擢された。大橋会長は「これをクリアすれば次に大きなチャンスを作りたい」と明言。OPBF王座に2度挑戦経験のあるベテラン、河村（31＝15勝8KO8敗4分）との一戦は次のステップに進むための絶好のテスト試合となる。

　なお、WBOミニマム級タイトルマッチ、王者谷口将隆（ワタナベ）vs.挑戦者石澤開（M.T）を含む当日のイベントの模様はひかりTVとABEMAでライブ配信される。