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小澤瑤生“3度目の正直”でWBO女子S・フライ級王座獲得、吉田実代に2-1判定勝ち

2022年5月30日 20時38分

 WBO女子世界S・フライ級タイトルマッチ10回戦が30日、後楽園ホール「MISAKO BOXING」のメインで行われ、挑戦者の小澤瑤生(フュチュール)がチャンピオンの吉田実代(三迫)に2-1判定勝ち。スコアは97-93×で小澤。96-94で吉田だった。吉田は初防衛に失敗した。

小澤(左)は終始先手を取ってゲームをコントロールした

 奥田朋子(堺春木)から王座を取り戻した吉田が初防衛戦を迎えた。挑戦者は世界戦3度目の挑戦でタイトル獲得を目指す小澤。小澤は出産をへて3年ぶりのリングとなった。

 初回は体格で上回る小澤がジャブ、左フックで先手を取った。小澤は2回もコンビネーションを打ち込んでいった。吉田はクリンチ際でパンチを出すが、足が動かずなかなか手が出ない。4回終了間際、ようやく右を決めた。

 吉田は5回にプレスを強め、もみ合いの多い展開に突入。吉田の右、小澤の左が決まった。6回は小澤がネジを巻き直して攻勢、コンビネーションを決めて吉田を突き放しにかかる。吉田も右フックで対抗。7回は吉田が前に出て、小澤を下がらせた。

 終盤、互いに譲らず決定的なシーンはなかったものの、小澤はペースを落とさずに手を出した。最終10回、吉田が右を効かせて気を吐いたものの及ばなかった。小澤は17勝6KO5敗。17年5月のWBO・L・フライ級、18年3月のWBO・S・フライ級で世界挑戦に失敗しており、3度目の正直で目標を達成した。2度目の王座陥落となった吉田は15勝3敗。

周囲の支えで念願の世界王座を獲得した小澤

小澤の話「10カ月の子どもがいて? 大変ということも分かって挑戦したので、一つひとつ乗り越えて今日の結果が出た。世界戦は3度目の正直? 今回チャンピオンになれたのはボクシングを始めてから10年間、世界チャンピオンを目指しながら結果が出せない中、辛抱強く教えてくれたトレーナー、積み重ねてきたものがあった。

元日本バンタム級王者、鈴木悠介が引退式

◇元日本バンタム級王者の鈴木悠介が引退式

 セミファイナルの前には、前日本バンタム級王者、鈴木悠介(33=三迫)の引退式が行われた。アマチュアで54勝24敗の戦績を残したサウスポーの鈴木は2012年にプロデビュー。19年7月、齊藤裕太を下して日本バンタム級王座を獲得した。

 20年4月に初防衛戦が組まれたが、コロナ禍により試合は延期。翌年1月に右目の網膜剥離のため引退届を提出した。プロ戦績は14戦11勝7KO3敗。現在は故郷の茨城県で事業を始めているという。

 引退式で鈴木は「引退届を出してから1年以上たっている。今、自分は終わったと実感が湧いて寂しく思っています。プロになってから何度もけが、試合の延期した。そのたびに支えてくれる後援者、家族、友人に支えていただいたおかげでベルトを持つことができた。振り返ってありがとうございました、感謝の言葉しか出ないボクシング人生でした」とあいさつ。惜別の10ゴングが鳴らされた。

◇S・ライト級8回戦
永田大士(三迫)[3-0(78-74、79-73×2)]近藤哲哉(横田S)
 元日本S・ライト級王者で現1位の永田が昨年6月、鈴木雅弘(角海老宝石)に王座を奪われて以来の再起戦。ランカーに4度目の挑戦となる近藤を迎えた。サウスポーの永田はジャブ、左ストレート、右フックでボクシングを組み立て有効打で上回る。近藤はアッパーを軸にしたコンビネーションで対抗した。

 パンチのある近藤のコンビネーション攻撃に永田が守勢に回る場面もあったが、永田が上下に打ち分けてポイントを獲得していく。永田は最後までよく手を出し、近藤に反撃を許さなかった。再起戦勝利の永田は16勝6KO3敗2分。終盤ピッチの上がらなかった近藤は6勝4KO6敗。 上位選手との対戦が続き4連敗となった。

重田はランカー対決に初回TKO勝ち

◇ウェルター級8回戦
重田裕紀(ワタナベ)[TKO1回1分7秒]出田裕一(三迫)
 37歳のベテラン、日本ウェルター級4位の出田と日本同級6位の重田によるランカー対決。サウスポーの重田が初回、いきなり左ストレートを炸裂させたダウンを奪った。再開後、重田はさらにジャブ、左ストレートでフラつく出田にさらにダメージを与えると、主審が出田を救う形で試合終了。重田は8勝5KO2敗1分。出田は15勝8KO16敗1分。

◇フェザー級6回戦
今成太希(三迫)[TKO4回2分14秒]村田零士(渡嘉敷)
 サウスポーの今成が初回から左ストレート、右フック、ボディ攻撃で村田にロープを背負わせた。村田は2回から打撃戦に応じて試合は白熱。村田が攻勢のシーンもあったが、今成のボディ攻めが有効で、村田は徐々にダメージを蓄積。4回、今成の右フックで村田がダウンし、再開後に主審が試合を止めた。今成は7勝4KO4敗。村田は4勝2KO5敗1分。

◇S・フライ級4回戦(東日本新人王予選)
山本勇貴(シュウ)[KO1回1分25秒]潟辺龍瑛(ワタナベ)

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