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2022年6月21日 火曜日

趣味は美術館巡り カネロを倒した静かなる男 L・ヘビー級王者ドミトリー・ビボル物語

 ライトヘビー級にも手を伸ばしたカネロ・アルバレスをストップしたドミトリー・ビボル。すでにWBA同級王座を8度も守っていた堅実なスタイルのロシアンにようやくスポットライトが当たることになった。近年は判定続きだが、そこにも理由があった。《三浦勝夫=ボクシングビート7月号より》

 カネロ戦から4日後、地元ロシア・サンクトペテルブルクの空港にビボルが到着すると、妻、家族、友人そして大勢のファンが彼を迎えた。

 ロシアのウクライナ侵攻により、たとえ試合が米国(ラスベガス)で開催されるにしてもロシア人のビボルはリングに上がるべきではないという意見も少なくなかった。しかし戦争反対の立場を取りながらビボルは「スポーツと政治は切り離して考えるべき」というスタンスを通し、ビッグステージでパウンド・フォー・パウンド・キングを打ち破った。一躍、時代の寵児になった男の半生をプレイバックしてみよう。

 ビボルが中央アジアのキルギスタン出身でロシア国籍であることは知られている。だが東アジア人的な顔立ちや人種的にはコーカサス人だという説もあり、彼がどんなアイデンティティを持っているのか興味深い。

 彼の父は東欧の小国モルドバ出身。ウクライナと国境を接し戦争による難民も渡っている国だ。母はカザフスタン出身でコリアンの血が流れている。2人はロシアの学校で知り合い、卒業後結婚し母のルーツがあるキルギスタンに移住。1990年12月18日、同国のトクマークでビボルは生まれた。

 ジャッキー・チェンの映画を観て格闘技に目覚めたビボルがボクシングをスタートしたのは6歳。11歳の時に家族とロシアへ移り、本格的にのめり込む。体格に恵まれていたので年上の選手と対戦する機会が多く、実力アップは早かった。

 2008年、AIBA主催のユース世界選手権ミドル級銅メダル、12年の欧州アンダー22選手権L・ヘビー級金メダル。13年地元で開催されたワールド・コンバット・ゲームズでもL・ヘビー級で優勝。ちなみにこの時、ほかの選手たちと一緒にプーチン大統領と面会したという。アマチュア戦績は268勝15敗。

 プロデビューは14年11月モスクワのリング。その後4戦目と6戦目をロサンゼルス近郊で行っているが、これは米国在住のワディム・コルニロフ・マネジャーのサポートによるものと思われる。トレーナーはベテランのゲナンディ・マシノフ氏。ビボル同様、アジア系の顔立ちでサンクトペテルブルク凱旋にも同行している。..

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