April
24
Wednesday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

17°C Clouds
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > 世界ランク1位のユーリ阿久井政悟 フライ級“世界前哨戦”に勝利 無敗の難敵を左でコントロール

世界ランク1位のユーリ阿久井政悟 フライ級“世界前哨戦”に勝利 無敗の難敵を左でコントロール

2023年2月4日 20時56分

「第621回ダイナミックグローブ」が4日、後楽園ホールで開催された。メインのフライ級10回戦は、WBA1位を筆頭に4団体で上位にランクされるユーリ阿久井政悟(倉敷守安)がジェイソン・バイソン(フィリピン)に3-0判定勝ち。“世界前哨戦”と銘打たれた試合に勝利した。スコアは100-90×3。

1年ぶりの試合でしっかり実力を披露した阿久井

 3度防衛した日本王座を返上して世界挑戦のウェイティングサークルに入った阿久井がダイナミックグローブで初メイン。先に仕掛けたのは21歳のバイソンだった。右を思い切り振り下ろし、アグレッシブに手数を出していく。阿久井はこれをしっかりブロックしてジャブ、左ボディを打ち込んでいった。

 3回、阿久井はプレスを強め、タイミングのいいジャブを決めていった。4回は接近戦。バイソンは柔らかいボディワークで決定打を許さない。阿久井は粘り強く左ボディ、右ショートをコツコツと決めてバイソンを削っていった。

 曲者のバイソンは“倒されないモード”に突入。のらりくらりと交わすかと思えば、急に軽打をまとめるなど阿久井に的を絞らせずにラウンドを重ねた。攻め続ける阿久井は8回にペースアップし、9回の攻勢でバイソンもダメージを負った。阿久井は最終回、左ボディでバイソンに迫ったが、バイソンは最後まで手を出し続けた。

 阿久井は18勝11KO2敗1分。WBC・L・フライ級16位のバイソンは初黒星で10勝5KO1敗1分。

阿久井の話「何日か前に左拳を痛めて、痛み止めをのんで試合をした。天邪鬼なので逆に左で支配してやろうと思った。左は世界を制するをテーマでやってきたので確認はできたと思う。WBA1位になったけどここからは1位は関係ない。チャンピオンになるまでがんばります」

浦川は上位ランカーの齋藤にリベンジ

◇ライト級6回戦
浦川大将(帝拳)[TKO2回2分54秒]齋藤眞之助(石川・立川)
 日本ライト級5位の齋藤と同15位の浦川は19年7月に4回戦で拳を合わせて齋藤の判定勝ち。再戦も長身の齋藤がジャブでアウトボクシング、浦川がプレスをかける展開となった。ラウンド終盤、浦川が齋藤をロープに詰めて右を効かせると、連打から左フックで齋藤が崩れ落ちた。

 2回、齋藤は打ち合って浦川を止めようと奮闘したが、浦川の勢いは止まらずに右フックで再びダウンを奪う。再開後、右を打ち下ろして齋藤がグラついたところに主審が割って入った。唯一の黒星を喫した相手にリベンジ成功の浦川は9勝6KO1敗。齋藤は10勝2KO5敗。

気風がいいファイトでアリカバをストップしたホープ高見㊧

◇110ポンド8回戦
高見亨介(帝拳)[TKO5回19秒]レイマーク・アリカバ(フィリピン)
 東京・目黒日大高で全国優勝の経験を持つ20歳の高見が初のA級8回戦。初回は細身のアリカバが優勢。シャープなジャブから右につなげ、ボディへの連打で見せ場を作った。2回、パワーで上回る高見はやや強引にアリカバに迫り、左ボディから崩していこうと試みた。アリカバは打ち終わりにパンチを合わせてスリリングな攻防となった。

 4回、左フックをモロに食らった高見だが逆に左ボディを効かせ、ここから畳みかけて左フックでダウンを奪う。立ち上がったアリカバに猛ラッシュを仕掛けてストップ寸前に追い込んだ。5回、高見がワンツーを打ち込んでところでストップ。高見はデビューから3連続KO勝利。ストップに不満顔のアリカバは8勝6KO4敗。

辻本(右)はタフなチョから勝利

◇S・ウェルター級8回戦
辻本純兵(帝拳)[3-0(77-75×2、78-74)]チョ・ヨンイ(韓国)
 長身の辻本は初回、右ボディアッパーで韓国S・ウェルター級2位のチョにダメージを与えた。その後もジャブ、右ストレートで前に出たいチョに有効打を打ち込んでいく。チョは左フック、右ボディをコツコツ当てて食い下がった。辻本は3回、アッパーをボディ、顔面に決めてチョを下がらせるが、チョも左右のフックで盛り返した。

 4回以降、辻本は右ストレート、ボディ打ちで優勢をキープしながら、チョのショートアッパーやフックをちょこちょこと被弾して気の抜けない展開となる。それでも7、8回は右強打を軸にタフなチョを下がらせてゴールテープを切った。3連勝の辻本は9勝6KO2敗3分。チョは10勝2KO5敗2分。

デビューの松本(右)は能力の高さを見せつけた

◇ミニマム級6回戦
松本流星(帝拳)[KO3回2分48秒]エルソン・トリニダード(フィリピン)
 アマ全日本選手権王者の松本がB級デビュー戦。サウスポーの松本は初回からジャブ、力強い左を打ち込んで会場を沸かせた。トリニダードはブロッキングで何とかこれに対処。2回、トリニダードが攻勢を強め、右を上下に散らして試合が白熱してきた。

 ディフェンスも冷静だった松本は3回、ワンツー、左ボディアッパーを打ち込むとトリニダードがダウン。トリニダードは立ち上がって強気に攻めていったが、松本が左ストレートを決めて2度目のダウンを奪う。立ち上がったが10カウントとなった。松本は1勝1KO。トリニダードは5勝3KO2敗1分。

◇ライト級6回戦
宮田彪我(帝拳)[3-0(58-56×2、59-55)]エルネスト・カガンパン(フィリピン)

Related article
関連記事