May
20
Monday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

20°C Clouds
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > S・バンタム級世界王者列伝 伝説の“バズーカ”ゴメスから井上尚弥の標的フルトンまで

S・バンタム級世界王者列伝 伝説の“バズーカ”ゴメスから井上尚弥の標的フルトンまで

2023年2月18日 15時00分

 スーパーバンタム級(旧ジュニアフェザー級)は1920年代に王者が存在したこともあったがタイトルは引き継がれず、1976年にWBCが再びクラスを設けてスタートした。以来50年弱の歴史は17階級でも若いほうながら、数々の戦いが繰り広げられ、著名チャンピオンも輩出してきた。日本の誇るモンスターがドアをノックするタイミングで、あらためてこの122ポンド級を彩った王者たちを振り返ろう。《ボクシング・ビート3月号より》

17連続KO防衛のウィルフレド・ゴメス

 主要4団体で最初にS・バンタム級を設けたWBCの初代王者リゴベルト・リアスコ(パナマ)を倒し2代目を継承したのが“KO仕掛人”ロイヤル小林だった。しかし小林は戴冠からわずか1ヵ月半、韓国で廉東均に王座を明け渡してしまう。1977年5月、廉からベルトを奪い無敵の快進撃を続け、17連続KO防衛の偉業を達成するのが“バズーカ”ウィルフレド・ゴメス(プエルトリコ)だ。

 ゴメスは6年間も王座に君臨し、その後3階級制覇に成功するが全盛期は間違いなくS・バンタム級。彼が返上した王座を獲得したのが無類の強打で台頭したハイメ・ガルサ(米)。しかしフアン“キッド”メサ(メキシコ)に初回KO負けで転落。

 メサを攻略してバンタム級に続き2階級制覇を達成したのがルぺ・ピントール(メキシコ)。しかしピントールは敵地タイで体重オーバーした末、サーマート・パヤクァルンにストップ負け。そのサーマートにKO勝ちしたジェフ・フェネク(豪州)が返上した王座は、ダニエル・サラゴサ(メキシコ)がカルロス・サラテをストップして受け継いだ。

 ここまでのWBC王者たちは、短命に終わった者を含めて個性的かつ国籍もバラエティーに富んでいた。発足後S・バンタム級が注目を集めたのは彼らの活躍も大きかった。

 一方WBA王座のほうは77年11月、ドラマチックな結末で初代王者が誕生した。パナマに遠征した洪秀煥(韓)が地元のエクトル・カラスキリャに2回4度ダウンを奪われながら3回に逆転KO勝ち。韓国では「四転五起神話」と呼ばれ洪はヒーローとなった。

 洪から王座を奪取したリカルド・カルドナ(コロンビア)は5度防衛。4代目セルヒオ・パルマ(亜)もV5と気を吐く。だが当時はゴメスの全盛期で、彼らはやや地味な王者の印象があった。その中で84年に戴冠したビクトル・カジェハス(プエルトリコ)は本格派として長期王者も期待された(実際は2度防衛後返上)。

 後発団体のIBFは83年12月から王座を認定。2代目から4代目までは韓国人選手が王者を独占。3代目の金知元は4度、4代目の李承勲は3度防衛していずれも返上した。一方WBOは89年4月から王座を設け、6代目王者ダニエル・ヒメネス(プエルトリコ)のV5を阻んだマルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)が8度防衛。そのアグレッシブな戦いぶりから人気を博す。

 WBC王者の系譜に戻るとペドロ・デシマ(亜)に移っていた王座を奪取したのが畑中清詞。ダウンを挽回し6度もデシマを倒して8回KO勝ち。日本人2人目のこのクラスの世界王者に輝いた。..

 スーパーバンタム(旧ジュニアフェザー)級の世界王者列伝――記事全文は発売中のボクシング・ビート3月号に掲載しています。
こちらからもご購読できます→https://amzn.to/3HUcDYz

Related article
関連記事