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井上拓真の待ちに待ったチャンス展望 4.8バンタム級世界戦 兄尚弥の後継者はオレだ!

2023年3月21日 13時01分

 井上拓真(大橋)の世界再挑戦がついに決まった。バンタム級にUターンしてベテランのリボリオ・ソリス(ベネズエラ)と争うWBA王座が兄尚弥の持っていたものであるのはご存じの通りだ。WBC王座(暫定)を失って以来、スーパーバンタム級も含めて国内強豪を退けてきた拓真。待ちに待った一番だ。《文=本間暁/ボクシング・ビート4月号より》

拓真(左)はベテランのソリスとWBAバンタム級王座決定戦

 栗原慶太の強打を空転させまくった。再浮上を賭ける和氣慎吾の執念を斬り捨てた。世界上位ランクを狙う古橋岳也の闘志を封じ込めた。

 「尚弥はもちろん凄いけど、拓真もとんでもなく強い」

 偉大すぎる兄・尚弥の陰に隠れているが、同業ボクサー、ボクシング通の間ではぐんぐんと評価がうなぎ上り。1階級上での戦いは、尚弥の“4団体統一待ち”で、いわば兄にバンタム級を譲る形だったが、視点や発想を変えれば、ひと足先に兄の未体験ゾーンに足を踏み入れたともいえる。「世界の舞台で戦うナオとはレベルが違います」と本人は謙遜するものの、国内の猛者たちとの対戦は「いい経験になった」と手応えも得ている。自分のボクシングが“上のクラス”でも通用することを証明したのだから。

 「打たせず打つ」。支柱は兄弟同じながら、そのアプローチの仕方はまったく異なる。緻密さをド派手さが圧倒してしまう尚弥に対し、拓真はテクニカルな面が際立つ。特に相手の距離や打つタイミングを外す“間”が絶品だ。

 「打とうとすると、その間合いをずらされてしまう。打たせてくれないフラストレーションが溜まる」(桑原拓)、「打つとかわされてすぐ打たれる。タクは反応が速くて駆け引きをさせてくれない。」(井上浩樹)など、同僚の証言がそれを物語る。

 周囲や対戦相手の反応を、拓真本人も見聞きしているというが、「自分の強さがどこにあるのか自分ではよくわからない。けれど、自分が当てやすくて打たれない、心地よい場所を探している」結果、対面者はことごとく嫌な思いを味わわされることになる。だがそれでも物足りない、と拓真は不満の表情を浮かべるのだ。

 兄が返上した一角を争うソリスは、河野公平、亀田大毅、そして山中慎介と対戦したお馴染みの選手。河野とはダウン応酬の末に2-0でスーパーフライ級王座を奪取。亀田との王座統一戦は体重超過して失格したが、試合は2-1で判定勝ち。山中には0-3で敗れたものの、互いに2度ずつダウンするという派手な試合を演じた。身長は拓真とほとんど変わらないが、リーチでは10cmのアドバンテージがある。

 「最新の試合をざっと流し見た程度です。リーチがあることももちろんですが、それ以上にパンチが伸びてくるのを警戒しています」と拓真。..

 ソリス戦では世界王座返り咲きの期待も高い井上拓真。展望記事全文は発売中のボクシング・ビート4月号に掲載しています。

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