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中谷潤人がラスベガスで衝撃の最終回フィニッシュ “ネクスト・モンスター”2階級制覇

2023年5月21日 10時56分

WBO世界S・フライ級王座決定戦が20日(日本時間21日)、米ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われ、前WBOフライ級王者の中谷潤人(M.T=写真)は元WBA・S・フライ級レギュラー王者アンドリュー・モロニー(オーストラリア)に12回2分42秒KO勝ち。2階級制覇に成功した。決定戦は前王者、井岡一翔(志成)の王座返上によるもの。

中谷(左)は着実にモロニーにダメージを与えた

背の低いモロニーがグイグイとプレスをかけ、長身サウスポーの中谷が距離を取りながら左を打ち込む立ち上がり。初回からもみ合うシーンが多いものの、中谷は左ストレート、左ボディアッパーのタイミングをつかもうとした。

2回早々、中谷が前に出るモロニーに対し、下がりながら左アッパーの連打から右アッパーでダウンを奪った。その後もアッパーとボディ打ちで攻め続け、モロニーは右目上をカット。それでもモロニーは前にて続けて、3回に中谷が偶然のバッティングで眉間をカット。ドクターチェックが入った。

劣勢のモロニーがよく踏ん張り、4回以降もモロニーがプレスをかけ、中谷が脚を使いながらアッパー、左ストレート、ボディ打ちで迎え撃つ展開が続く。モロニーは右を軸に、左フックも打ち込んで闘争心旺盛だ。6回は中谷をロープに押し込んで攻勢をアピール。7回、中谷も頭をつけて接近戦に応じた。

やや押し込まれるシーンの増えた中谷は8回、アウトボクシングを機能させてボクシングを立て直す。9回はモロニーが再びプレスを強めたが、中谷はアッパーやフックを決めてモロニーの思うようにさせなかった。

最終回の左一発はお見事

終盤はややペースダウンしてきたモロニーに対し、中谷がワンツーを軸に試合をコントロールする。11回、中谷のワンツーでモロニーが背中からダウン。迎えた最終回、中谷が体を右下に沈めながら左フックを振り抜くと、これがカウンターで決まってモロニーがグシャリとキャンバスに落下。主審がノーカウントで試合を止めた。

25歳の中谷は25勝19KO。ラストのノックダウンは今後、何度も再生されそうなインパクトがあった。最後まで粘った32歳のモロニーは25勝16KO3敗1無効試合。先週、双子の兄ジェーソンがWBOバンタム級王座を獲得したが、双子兄弟同時世界王者の誕生はならなかった。Photos by SUMIO YAMADA

■S・フライ級世界王者
WBA ジョシュア・フランコ(米)
WBC フラン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
IBF フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)
WBO 中谷潤人(M.T)

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