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最強後楽園MVPは有川稔男、渡部あきのり下す

2015年11月2日 21時50分

 日本タイトル挑戦権獲得・賞金争奪戦「最強後楽園ミリオンマッチ」が2日、後楽園ホールで行われ、ウェルター級で渡部あきのり(野口)との激戦を制した有川稔男(川島)がMVPを獲得、賞金100万円を手にした。この日勝利した4選手は来年のチャンピオンカーニバルでの日本タイトル挑戦権を獲得した。技能賞はライト級の荒川仁人(ワタナベ)、敢闘賞はバンタム級の益田健太郎(新日本木村)。両賞は賞金10万円。

「打ち合いが楽しかった」と有川、この直後にストップ

◇ウェルター級8回戦
有川稔男(川島=2位)[TKO6回16秒]渡部あきのり(野口=元日本・OPBF王者)
 強打のサウスポー渡部がスタートからプレッシャーをかけ、有川をロープに押し込んで猛攻。しかし初回の終盤には有川のボディブローが決まり、渡部は早くも息が上がったように見えた。2回は有川が渡部をロープに押し込んだ。いつKOが訪れてもおかしくない荒っぽい試合となり、3回に有川の右で渡部がグラリ、4回に渡部の左で有川がグラリ、ラウンド終盤は両者フラフラだ。5回は有川が渡部をコーナーに押し込み、フラフラの渡部が時折打ち返す展開。有川が6回早々に数発決め、主審がストップした。タイトル初挑戦を決めた有川は12勝10KO4敗。渡部は33勝28KO5敗。このクラスの王者は高山樹延(角海老宝石)。

荒川(左)は技術の差を見せつけて後半突き放した

◇ライト級8回戦
荒川仁人(ワタナベ=2位)[3-0(78-76、78-75、79-73)]杉崎由夜(角海老宝石=1位)
 5月の日本王座決定戦で徳永幸大(ウォズ)に敗れた杉崎は立ち上がりから鋭く右を繰り出し、ベテランのサウスポー荒川は2回からジャブと左ストレートをきっちりヒットさせた。4回は杉崎の右で荒川の動きが止まり、ラウンド後半は荒川の左で杉崎が後退した。しかし5回以降は荒川のキャリアが試合を支配。左を上下に打ち分け、時に杉崎の顔面を跳ね上げてリードを広げた。荒川は最終回にKOを狙ったが、杉崎も最後まで気迫十分だった。連敗脱出の荒川は26勝16KO6敗1分。杉崎は20勝6KO11敗1分。

右フックで益田が奪った最初のダウンシーン

◇バンタム級8回戦
益田健太郎(新日本木村=2位)[TKO7回2分47秒]坂本英生(フジタ=1位)
 前日本王者の益田が初回に左を打ち込み、早くも鼻から出血の坂本だが、ここからジャブとワンツーをテンポよく繰り出して試合を組み立てる。少し手数の止まった益田は、3回から鋭く踏み込んで攻撃姿勢を強めた。中盤以降はパンチの交換が増え、益田の左がよくヒット。坂本は懸命にワンツーを繰り出すが、余裕の出てきた益田は7回、打ち終わりに右フックを決めてダウンを奪うと、立ち上がってガッツを見せた坂本を連打でキャンバスに沈めた。4月に現王者の大森将平(ウォズ)にタイトルを奪われ、再び王座を狙う益田は23勝12KO7敗。坂本は16勝5KO2敗3分。

序盤の黒田(右)は最近で一番の出来だった

◇フライ級8回戦
黒田雅之(川崎新田=2位)[3-0(77-76×2、78-74)]阪下優友(角海老宝石=3位)
 元日本L・フライ級王者の黒田が序盤は優勢。ジャブとフックをリードでうまく使い、フットワークを交えた守りも安定。阪下にボクシングをさせなかった。劣勢の阪下は後半に接近戦を仕掛け、手数で黒田を苦しめたが、一歩及ばなかった。黒田は24勝14KO6敗3分。阪下は13勝8KO6敗2分。このクラスの日本王者は粉川拓也(宮田)。

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