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全日本新人王決定戦、MVP吉開右京、技能は福永亮次

2016年12月23日 16時55分

 全日本新人王決定戦が23日、後楽園ホールで行われた。最優秀選手賞にはS・ライト級で5戦5KO勝ちの大野俊人(石川・立川)を3回TKOで下した吉開右京(島袋)が選ばれた。技能賞はS・フライ級の福永亮次(宮田)、敢闘賞はS・フェザー級の粟田祐之(KG大和)が選ばれた。全12階級の東西戦績は東軍の7勝5敗。沖縄県出身者が3人優勝した。

冨田はパンチがシャープ、4回TKO勝ち

◇ミニマム級5回戦
冨田大樹(堺東ミツキ)[TKO4回2分12秒]富岡達也(REBOOT)
 19歳対決はリーチのある冨田が先制。右ストレートで初回にダウンを奪った。富岡は2回に左フック、右ストレートで巻き返すが、冨田は距離を取ってジャブと右を決め、4回に再び右で富岡をキャンバスへ。立ち上がった富岡に冨田がラッシュをかけ、コーナーからタオルが投入された。スピードとタイミングがよかった冨田は8勝2KO無敗。富岡は5勝2KO2敗。

戸谷(右)はショートパンチの精度で上回った

◇L・フライ級4回戦
戸谷彰宏(蟹江)[3-0(39-37×3)]郡司勇也(帝拳)
 戸谷はワンツーと左ボディブローで郡司に迫った。初回に左目上部をカットしたものの、前に出てポイントを獲得した。手を出しながらもやや後手の郡司は3回にペースを上げ、4回は戸谷を押し込んだが及ばなかった。戸谷は6勝1KO2敗。郡司は2勝1敗1分。

中谷(左)はピンチをしのいで接戦を制した

◇フライ級4回戦
中谷潤人(M.T)[3-0(39-38、39-37×2)]矢吹正道(薬師寺)
 東西のMVP対決は初回からスリリング。サウスポーの中谷が基本に忠実なボクシングで攻め、矢吹は中谷が出てきた瞬間に強打をまとめるスタイル。1ラウンド終盤、矢吹の右フックがヒットし、すかさず畳みかけると中谷の左が直撃して両者ともにフラリ。いきなりエキサイティングな幕開けとなった。2回も両者のパンチが交錯してハラハラする場面が続いたが、ラウンドが進むにつれ、矢吹は徐々にスタミナが切れた。4回は中谷が前に出て攻勢をアピールして終了。苦しみながら勝利の中谷は9勝7KO無敗。矢吹は3勝3KO1敗。

TKO勝ちの福永(左)は技能賞を獲得

◇S・フライ級5回戦
福永亮次(宮田)[TKO5回1分52秒]藤本耕太(江見)
 出入りの藤本をサウスポーの福永が迎え撃った。福永は初回から藤本のパンチをかわして、断続的に左、返しの右フックを打ち込んだ。迎えた3回に左ストレートが藤本をとらえると、藤本はしりからキャンバスへ。藤本は5回に逆転を目指して前に出たが、逆に福永の左でダメージを受けて最後はストップ。2回目の挑戦で新人王獲得の福永は8勝8KO2敗。藤本は6勝2KO1敗。

新島は何度もふらつきながら最後は強打炸裂

◇バンタム級5回戦
新島聖人(帝拳)[TKO4回2分5秒]城後響(井岡)
 体の強い新島がプレスをかけ、城後はジャブ、ワンツーで応戦。2回、新島の右カウンターで城後がダウンするが、その後は城後の右で新島がフラつき、新島の左フックで今度は城後がフラつくというスリリングな展開に。新島は3回にも足元の怪しくなるシーンがあったが、4回に右を爆発させて城後を再びキャンバスへ。再開後に主審が試合を止めた。新島も2度目の挑戦で新人王獲得。戦績は6勝5KO1敗。城後は4勝3KO1敗。

終盤に攻めて競り勝った岡本(右)

◇S・バンタム級5回戦
岡本文太(井岡)[2-1(48-47、49-46、47-48)]松本竜也(角海老宝石)
 序盤はともにアクションが少なかった。3回からサウスポーの岡本が仕掛けていき、松本がカウンターで迎え撃つシーンも。ともに効果的な攻撃は出なかったが、後半により手を出した岡本に接戦を制した。岡本は6勝2KO無敗。松本は7勝2KO3敗。

木村(右)は初回にダウンを喫しながら逆転した

◇フェザー級4回戦
木村吉光(白井・具志堅S)[2-0(38-37×2、38-38)]澤井剛志(グリーンツダ)
 木村は右を突きながら左を上下に散らして好スタートを切ったかに見えた。しかし、2回にサウスポー澤井の左カウンターが決まって木村がダウン。流れは変わるかと思われたが、ここから木村の反撃が始まった。3回は木村が左ボディから右ストレート、左フックと攻めたててダウンを帳消した印象。4回は互角だったが、流れは木村にきていた。木村は7勝4KO無敗。澤井は2勝2KO2敗1分。

激戦を制して敢闘賞獲得の粟田(左)

◇S・フェザー級5回戦
粟田祐之(KG大和)[2-0(47-46×2、47-47)]上田隆司(奈良)
 サウスポー対決は初回、両者がワンツー、右フックを応酬し、上田の左が粟田をとらえて粟田がダウン。両者とも2、3回は手数が減り、粟田は4回から反撃開始。5回も攻めて左を決めると、上田がつんのめってロープの間から記者席に落下。自力ではい上がってきた上田は終了のゴングまで戦った。逆転勝ちの粟田は8勝3KO3敗。上田は7勝1KO1敗。

見事なカウンターパンチを決めた小田

◇ライト級5回戦
小田翔夢(琉球)[TKO4回38秒]石井龍輝(船橋ドラゴン)
 沖縄県立南部農林高校3年生の小田はスピードに恵まれ、ストレート系のパンチでサウスポーの石井に迫った。これに対し、21戦のアマ戦績のある石井もフットワークとボディワークで的を絞らせなかった。均衡が破れたのは3回、石井のパンチで小田のマウスピースが飛ぶと、石井はそれにより試合が中断すると思ったのか、主審にアピールしているうちに小田の右を食らってダウンした。ダメージはそれほど大きくなかったが、4回開始早々に小田の右アッパーがドンピシャのカウンターで決まるとキャンバスに崩れ落ちて即ストップとなった。小田はデビューから5連勝5KO。石井は4勝3KO2敗。

無敗対決をTKOで制しMVPに輝いた吉開

◇S・ライト級5回戦
吉開右京(島袋)[TKO3回2分21秒]大野俊人(石川・立川)
 体格で上回る大野に対し、吉開は動きながらジャブとアッパーをうまく使って試合を組み立て、初回に早くも大野の左目上部をカットさせた。吉開は2回に左フックで大野をグラつかせたものの、このラウンド終盤に左をもらって一瞬動きが止まった。しかし3回、左フックでダメージを与え、がむしゃらに前に出て左フックを振るう大野に左を合わせると、大野が大の字になり試合は即ストップ。吉開は5勝4KO無敗。大野は5勝5KO1敗。

豊嶋(右)は終始優位に試合を進めて判定勝ち

◇ウェルター級4回戦
豊嶋亮太(帝拳)[3-0(40-36×2、39-37)]西原成紀(仲里)
 初回から近距離で打ち合う展開。互いに右ストレート、左フック、ボディブローを打ち合ったが、2回からは豊嶋が手数と有効打で上回った。2度目の挑戦で新人王獲得の豊嶋は6勝4KO1敗1分。西原は2勝2敗1分。

36歳のあぐー(右)はテクニックを見せつけて勝利

◇ミドル級5回戦
あぐーマサル(吉祥寺鉄拳8)[判定3-0(49-47、49-46、50-45)]浅原亮弘(駿河男児)
 36歳あぐーがサウスポー浅原のパンチをよく見、ことごとくブロックで弾いてはリターン。パンチが軽く浅原を仕留めることはできなかったが、左ジャブ、フック、右ストレートをヒットし続けた。あぐーは6勝2KO1敗1分。浅原は5勝1KO4敗2分。

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