2017年7月29日土曜日

内山高志が引退会見「以前のように追い込めない」

 前WBA世界S・フェザー級スーパー王者の内山高志(37歳、ワタナベ)が29日、都内で会見を開き、現役引退を発表した。内山は昨年大みそかにジェスレル・コラレス(パナマ)とのリマッチで判定負けを喫し、タイトル奪還に失敗。進退が注目されていた。

 渡辺均会長とともに会見に臨んだ内山の第一声は「大分時間が経ってしまい遅くなりましたが、今日で引退を決意しました」。コラレス戦後もトレーニングを行っていたが、4月ごろから引退を考えだし、6月に思いは固まったという。「ファンの人たちがいて応援が本当に力になりました。ありがとうの言葉しかない」と内山。

 引退を決意した理由は「モチベーションの低下、ケガも多く、前以上に強くなれるのかと 思うようになった」。練習段階から一切手を抜かなかった内山らしく、「以前のように追い込めない姿で、中途半端で試合をすることはできない」と潔かった。

日本歴代3位の11連続防衛を記録

 アマチュアで全日本王者に輝くなど活躍した後、05年7月にワタナベジムからプロデビュー。OPBF王者を経て、10年1月、14戦目でWBA王者フアン・サルガド(メキシコ)に挑み見事最終12回TKO勝ちで戴冠した。このタイトルは日本歴代3位となる11連続防衛、うち9試合は規定ラウンドを要さず、「KOダイナマイト」の異名に恥じない記録を残した。

 倒し屋ぶりがクローズアップされる一方、その裏にはたしかな技巧と頭脳的な試合運びがあり、同業者のボクサーも憧れる正統派チャンピオンだった。生涯戦績は24勝20KO2敗1分。世界戦戦績は11勝10KO2 敗1分。

確かな技巧と試合運びも光ったKOダイナマイト

 内山は思い出に残る試合として、三浦隆司戦、ホルヘ・ソリス戦、ジョムトーン・チューワッタナ戦、そして世界を獲ったフアン・サルガド戦を挙げた。サルガド戦以外は、いずれもケガの不安を抱えてリングに立ち、それを克服した試合というのも内山らしい。

 無類の強さを発揮する間、内山には海外進出を望む声も多くあったが、これについて内山本人は「やりたいと言えばやりたかったけど、ケガが多かったし、タイミングもうまくいかなかった。そこに特には後悔は持ちません」と語った。

  今後についてはこの日の会見を終えてからしっかりと考えるという。指導者として活動する思いもあるそうだ。なお、内山はきょう午後11時からの「追跡LIVE! SPORTSウォッチャー」(テレビ東京)に出演し、ここでも引退について語る予定。