シェラーズ、カテラルが戴冠 サンチェスは米国ホープを一撃KO ギザの前座から

日本時間24日にエジプト・ギザのピラミッド特設リングで行われたイベント「Glory in Giza」。テレンス・クロフォード(米国)の返上により空位となったWBOスーパーミドル級王座決定戦は、WBO2位のハムザ・シェラーズ(英国/167.9ポンド)がWBO4位のアレム・ベージック(ドイツ/166.9ポンド)に2ラウンド2分33秒KO勝利を収め、タイトルを獲得した。

KOでWBO・S・ミドル級王座に就いたシェラーズ photo/Mark Robinson(Matchroom Boxing)

上背で勝るシェラーズがプレッシャーを掛けて前進。ベージックはガードを高く上げサークリングし様子を探るがパンチを返すことはできない。2ラウンドもシェラーズの攻勢を受けて早くも守勢に回った。

ジャブを食いロープを背にする時間が増えたベーシックに対し2分過ぎ、シェラーズの左ボディーが入ると、ベーシックはその場に座り込みダウン。ルイス・パボン(プエルトリコ)レフェリーの10カウントを聞いた。26歳のシェラーズは23勝19KO1分。唯一の引分は昨年2月、WBCミドル級王者のカルロス・アダメス(ドミニカ共和国)に挑戦し引き分けたものだが、2度目のチャンスで戴冠を果たした。39歳のベーシックは29勝23KO1敗1分。世界の舞台でやや情けない試合ぶりだった。

ギヤソフを下しWBAウェルター級タイトルをゲットしたカテラル㊧ photo/Mark Robinson(Matchroom Boxing)

WBAウェルター級挑戦者決定戦とされていた一戦は試合直前に王座決定戦へ格上げされた。WBA1位のシャハラン・ギヤソフ(ウズベキスタン/145.7ポンド)とWBA6位ジャック・カテラル(英国/146.8ポンド)の一戦は12回3-0判定でカテラルが勝利し、新王者となった。スコアは118-109、119-108、116-111。

WBAは2日前までレギュラー王者だったローランド・ロメロ(米国)について、「ロメロ陣営(PBC)からの要望を受け、これまで3階級を制覇した実績を考慮したランキング委員会がロメロをスーパーチャンピオンとすることを認定しました。よってこのギヤソフ対カテラル戦を空位の(レギュラー)王座決定戦と承認し、そしてこの試合の勝者には180日以内にロメロとの対戦を義務付けるものとします」と声明を出しているが、PBCによる強烈な後押しにより王座を手にし、ライアン・ガルシア(米国)戦以外に特筆する勝ち星のないロメロに対し寛大過ぎるWBAの姿勢は営利主義に特化していくものと言われても仕方あるまい。

クイーンズベリー・プロモーション契約時から、アクション性に乏しく地味に映るスタイルから脚光を浴びることなくキャリアを重ねてきたカテラル。しかし22年2月、ジョシュ・テイラー(英国)に分のいい判定負けを喫してから一躍トップ戦線に絡んできた。この日も半身のサウスポースタンスから初回1分過ぎに左ストレートをヒットし、ギヤソフから幸先よくダウンを奪った。

立て直しを図ろうと頑張るギヤソフだが、3ラウンドにも左ボディーを食いコーナーに詰まるなど、なかなか距離をつかめない。中盤に入り、狙い過ぎか、あるいはギヤソフの前に出した左手が邪魔になるのか、カテラルの手数が減る。しかし6ラウンドにカテラルの左ストレートが再びヒット、7ラウンドにも左を好打し、傾きかけた流れを引き戻した。

多くの試合で終盤は運動量の落ちる両者とあって、この試合も終盤に入ると手数の減ったギヤソフが距離をつかめず、カテラルが要所で出すジャブを軸にポイントを重ねて、ゴングを聞いた。32歳のカテラルは33勝14KO2敗。そして24年2月に挑戦者決定戦を勝ち抜き、長らく待たされた32歳のギヤソフだったが17勝10KO1敗。

ヘビー級戦はサンチェス㊧がトーレスを粉砕 photo/ Mark Robinson(Matchroom Boxing)

IBF世界ヘビー級挑戦者決定戦とコールされた一戦。IBF3位のフランク・サンチェス・ファウレ(キューバ/240.4ポンド)とIBF4位、リチャード・トーレス(米国/229.5ポンド)の一戦は2ラウンド55秒KOでサンチェスが勝利を収めた。

この対戦は3月に予定されていたもののサンチェスの負傷により延期となっていたもの。初回は、サウスポーのトーレスが右手を小刻みに動かしながら様子を探り、サンチェスは手数で劣るもののトーレスの動きを観察するような3分だった。2ラウンドに入り、初回同様の動きでペースを引き寄せようとするトーレスの右フックを外したサンチェスがコンパクトな右フックを合わせる――とトーレスは背中からダウンし大の字になり10カウントを聞いた。

WBC12位にランクされる33歳のサンチェスは26勝19KO1敗1ノーコンテスト。見事なワンパンチKOを魅せ、アギト・カバイェル(ドイツ)に左ボディーでKO負けして以来、2連勝としている。一方、東京五輪スーパーヘビー級銀メダリスト、WBCとWBOで9位、WBAでも15位にランクされる26歳のトーレスは14勝12KO1敗。キャリア最強の相手に全勝街道を止められた。

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