王者矢吹正道「相手は世界王者ならだれでもいい」 一夜明けて語る

前夜、愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で、3位のレネ・カリスト(メキシコ)を大差3-0判定で退けて、2度目の防衛に成功したIBF世界フライ級チャンピオン矢吹正道(緑)が7日、セントレア空港特別室で一夜明け会見。試合直後に引き続き、内容に対する反省に終始したものの、他団体王者との統一戦やS・フライ級に上げての3階級制覇など、今後についても言及した。

一夜明け会見に臨んだ矢吹

「ホテルの部屋を真っ暗にしたけれど、いつも通り一睡もできなかった」という矢吹。「これもいつもと同じく筋肉痛で(体が)バキバキ」と言いながら、疲れを感じさせないなめらかな口調もいつも通りのこと。

試合直後、「(100点満点で)10点」と辛口採点した評価については、「映像を見直してないけれどそれは変わらない」と、戦った感触が肌にリアルに残っている様子。「1ラウンドに2度ダウンを取って力んでしまった。(カリストに)対策されていたけれど、それを上回る自信があったが、それがかなわなかった」と表情を曇らせる。「(カリストは)常に後ろ重心で、自分が打ったらそれに合わせてくる。“後”を狙われている、攻めたら打たれる。それを考えながら戦っていた」と慎重にならざるをえなかった心境を明かした。

とはいえ攻防ともに終始起点を作り、主導権を握っていたのは矢吹。試合終盤にも右カウンターを効かせて連打を仕掛け、KOチャンスを披露してみせた。が、「相手が頑張ったとしか言いようがない」と、これまで1度もダウンしたことのなかったカリストのタフネスぶりに舌を巻くも、それでも、こと“倒すこと”に関しては並々ならぬ思いのある昨年度年間KO賞男。「ああいう展開になっても自然と引き出しを出せるよう、それを増やしていきたい」とフィニッシュへの道筋・手札への取り組みへ意欲十分だ。

アンヘル・アヤラ(メキシコ)、フェリックス・アルバラード(ニカラグア)に続き、3戦連続で中南米の猛者を撃退した矢吹だが、「世界チャンピオンだったら誰でもいい」と次戦以降の希望をあらためて語る。同じリングでS・フライ級王者へ返り咲いたアンドリュー・マロニー(豪)との対戦も「もちろんやりたい」と選択肢のひとつ。ただ、「S・フライだと、マロニーたちの当日ウェイトを見たら56kgぐらい。それだと自分にとっては若干重すぎる」と、ベストウェイトについては慎重で、戦い方についても「相手が押しても押されない体作り」を課題に挙げた。

右目下の腫れが若干痛々しいが、「子どもたちの大会があるので1日2日したらジムに行きます」と、精力を注ぐキッズたちへの想いを表した。きっと自身もトレーニングを再開するにちがいない。

ちなみに、「昨夜、KO勝ちしていたら何点?」と問うと、「初回で倒せていたら100点でした」そうだ。《本間暁》

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