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タイソン判定敗、女子統一戦はテーラー再び勝つ バリオスも王座死守 テキサスのNetflixイベント

2024年11月16日 16時30分

 現地時間15日、米テキサス州アーリントンのAT&TスタジアムでNetflixとMost Valuable Promotions提携イベントが行われ、メインのヘビー級8回戦では、YouTuber兼プロボクサーのジァイク・ポール(米国/227.2ポンド)が元統一ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国/228.4ポンド)に8回判定勝利を飾った。スコアは78-72、79-73が2者。

 クルーザー級がベストと思われるポールは27歳。一方のタイソンは58歳というマッチアップは当初7月開催と発表されるも、タイソンの体調不良により約5ヵ月の延期となった。テキサス州コミッションはエキシビジョンではなく公式戦として承認する代わりに1ラウンド2分、グローブは14オンスというルールを課した。

 タイソンがじりじりと前進するとポールは距離を取るようにフットワークを使い、近くなるとポールが腕をからませてクリンチという展開。初回終了間際にポールの右が浅くヒットするが、2ラウンドもタイソンがゆっくりと前進し、ポールが距離を取りながら3分間を終えた。

 3回は手数でハッキリとポールが優勢と映り、4回は逆にタイソンが距離を取るようにフットワークを多用する。その後もタイソンは誘い込み、逆転の一打を狙っているかのような戦術を見せ、ポールは距離をキープしながら長いパンチを当てていく展開で終了のゴングを聞いた。

 勝利を収めたポールは11勝7KO1敗。唯一の黒星は昨年2月、トミー・フューリー(英国)に8回判定負けしたもの。一方、タイソンは50勝44KO7敗2NCとし、03年2月のクリフォード・エティエンヌ(米国)戦以来の白星はならず。04年7月のダニー・ウィリアムス(英国/4回KO負け)戦、05年6月のケビン・マクブライド(米国/6回終了TKO負け)戦に続いて3連敗を喫した。

 女子スーパーライト級王座統一戦は、主要4団体に加えてIBO王座も持つ統一チャンピオンのケイティ・テーラー(137.4ポンド)が前統一王者アマンダ・セラノ(プエルトリコ/137.4ポンド)に10回判定勝利。王座防衛に成功した(95-94×3)。

 22年4月の初戦は10回判定(2対1)でテーラーが勝利。因縁の再戦は初回終了間際、サウスポーのセラノの左フックをアゴに好打された王者がバランスを崩すスタート。テーラーは自身の距離を取ることができずクリンチを多用、4ラウンドには頭から突っ込みセラノの右まぶたから微量の出血を見る。

 中盤、セラノが前に出てテーラーが打ち終わりを狙う展開となるが、7回にはテーラーも右まぶたから出血。8ラウンドにジョン・ショーリー(米国)レフェリーはバッティングによりテーラーから減点1を課し、迎えた最終回も両者脚を止めて打ち合い、ハートの強さを披露してフルラウンドを戦い終えた。

 テーラーは24勝6KO1敗とし、初戦から5戦全勝1KOで雪辱戦に臨んだセラノだったが今回も惜敗、47勝31KO3敗1分となった。

 WBC世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオンのマリオ・バリオス(米国/146.8ポンド)が同級8位のアベル・ラモス(米国/146.4ポンド)と12回引き分けで王座を防衛した。スコアは114-112(ラモス)、116-110(バリオス)、113-113の三者三様。

 バリオスは23年9月にヨルデニス・ウガス(キューバ)を12回判定に下して暫定王者となり、5月にノーランクのファビアン・マイダナ(アルゼンチン)を12回判定に退けて同王座初防衛に成功。後に正規王者のテレンス・クロフォード(米国)が階級を上げたことでエレベーター式に昇格した。

 ジャブの差し合いで幕を開けた試合。1分過ぎに王者の右ストレートで早くもラモスの腰がガクンと落ち右手を着くが、エクトル・アフー(米国)レフェリーは見落としか、ダウンと裁定せず続行。好スタートを切ったバリオスは2ラウンドも長いジャブから流れをつかみ、残り20秒を切ったところで左フック、右ストレートがクリーンヒットするとラモスが背中から正真正銘のダウンを喫した。

 再開直後にゴングが鳴り、その後はラモスが粘り、バリオスも勝負を急がない。王者ペースのまま中盤に入ったが、6回半ば、ラモスの右ストレートが王者のアゴにヒットしダウンを奪い返す。深いダメージのバリオスはラモスの追撃からゴングに救われる。

 7ラウンド以降、鼻血を出しながらもジャブから立て直しを図るバリオスに対して、ラモスは中盤までのダメージが影響してか効果的な追撃打を打ち込めず、徐々に回復した王者が得意のジャブを増やしていく。お互いにダメージを垣間見せる終盤は一進一退の展開で、最終回も余力を振り絞った打ち合いとなった。

 辛くも2度目の防衛を果たした29歳のバリオスは29勝18KO2敗1分。初回のダウン裁定が論議を呼びそうでもあるが、未だ実力は未知数と言えそう。33歳のラモスは28勝22KO6敗3分。20年9月、ヨルデニス・ウガス(キューバ)と空位のWBAウェルター級王座決定戦を行い、12回判定負けを喫して以来の世界戦だったが、千載一遇の機会を逸した。

 WBCフェザー級1位のブルース・カーリントン(米国/125.8ポンド)がアメリカ・デビュー戦となるIBOインターコンチネンタル同級チャンピオンのダナ・クールウェル(豪州/125.2ポンド)と対戦。2度のダウンを奪ったカーリントンが8回判定で全勝をキープした(80-70×3)。WBAとWBOで2位、IBFでも5位と主要4団体でいずれも高位置に付ける27歳のカーリントンは14戦全勝8KO。25歳のクールウェルは13勝8KO3敗。OPBFでは同級2位にランクされている。

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