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ミツロKO勝ち 鈴木健介明白な2-1勝ち、梅津奨利-辻永遠はドロー

2025年3月30日 19時27分

  愛知県国際展示場(AICHI SKY EXPO)ホールAで、前日に続き30日も開催された3150×LUSHBOMU』。セミファイナルで行われたヘビー級6回戦は、OPBF8位でWBOアジアパシフィック10位の但馬ブランドン ミツロ(亀田)がギジェルモ・カサス(メキシコ)を4回40秒KO。

 のっそりと動きながら長い左ジャブでスタートした但馬は、カサスが狙う左フックをがっちりとガードで止めて、左右アッパーも織り交ぜる。と一転して素早い左から右アッパーと、緩急を多分に意識した攻撃を展開。2回に入ると、右から強烈な左ボディーアッパーを連発。3回には速いワンツーを連続し、ポジションを変えて強烈な左ボディーブローを効かせて攻勢を強めた。

 そして4回開始早々、一気に近づいて左右ボディーを決めると、カサスはたまらずロープ際に沈む。レフェリーのカウント中に勝利を確信した但馬はコーナーポストによじ登ってアピール。カサスはそのままカウントアウトされた。

 「1年前にこの愛知で初めて負けたけど、応援してくれる方のおかげで成長できた。今後のキャリアを見据えて、しっかりジャブでつくるボクシングをすることができた。軽量級は日本が世界一。僕は重量級を開拓したい。海外での武者修行なども含めて、少しでも世界に近づいていきたい」。但馬は冷静に熱く試合を振り返り、今後の抱負を述べた。但馬(30歳)は12勝10KO1敗。カサス(30歳)は11勝6KO5敗1分。

 S・バンタム級8回戦は、OPBF5位、日本7位の中川麦茶(ミツキ)がOPBFバンタム級14位ナワポン・カイカンハ(タイ)を5回1分53秒TKOで下した。

 上体を立て、腕をだらりと下げてリラックス状態を作る中川は、長い左ジャブを伸ばして距離を測ると左にスイッチ。「これがサウスポーのデビュー戦」と語る中川は、左構えで戦う時間を長くとり、右フックから左ボディーアッパーをヒット。ナワポンは中川の右に対して右をリターンするが、全てがワンテンポ遅れる形となってしまう。

 3回、ナワポンの右に右を合わせた中川がダウンを奪うと、立ち上がったナワポンは左フックと右ストレートで逆転打を狙い、中川の詰めを食い止めた。

 しかし5回。じりじりと距離を詰めようとするナワポンを、中川は左へ右へとフットワークでかわすと右フックをヒット。これで2度目のダウンを奪った中川は、立ち上がったナワポンをサウスポースタイルからの左アッパーで効かせて連打。ヒザから崩れ落ちたナワポンをレフェリーが抱えた。

 中川(36歳)は30勝19KO11敗3分。ナワポン(33歳)は62勝50KO6敗1分。

 S・ウェルター級の日本ランカー対決(8回戦)は、日本10位の鈴木健介(リングサイド)が同級2位の佐々木る玖(KWORLD3)に77-75、75-77、78-74の2-1判定勝ちを収めた。ジャッジ一者は佐々木につけたが、鈴木の完勝、質の違いに見えた。

 力んだ単打の目立つ佐々木に対し、鈴木はワンツーから左ボディーのコンビネーションを多用。ススっと下がるステップも柔らかい。2回、いきなり猛然と仕掛けた佐々木だが、攻撃はいずれもテレフォンパンチ。これに対応した鈴木はコツコツと的確なヒットを重ねた。

 前に出て引き続き大きなパンチを振るう佐々木に対し、鈴木はしっかりとガード対応。そして上下に的確なヒットを続けるが、特に顔面を跳ね上げる右アッパーは佐々木を混乱させたはずだ。

 “強”一辺倒で単打の佐々木に対し、強弱あるコンビネーションで攻める鈴木との差が浮き彫りに。防御面でも小さなステップで距離と位置を変え、小さなボディーワークも混ぜる鈴木の動きは、佐々木も参考にすべきだろう。鈴木(25歳)は7勝2KO3敗2分。佐々木(22歳)は9勝4KO2敗2分。

 ランカー同士の一戦となったバンタム級8回戦は、日本同級3位の梅津奨利(三谷大和スポーツ)と日本S・バンタム級4位の辻永遠(MR)が1-0(77-75で梅津、76-76、76-76)の引き分けに終わった。

 右ボディーストレートから左フックの上下を決める辻は、時折放つ左アッパーの軌道が読みづらく効果的。3回、梅津が右ブローからの攻撃でチャンスを作るが、打ち合い様相の中で辻が左フックを決めてここは押し戻す。

 だが5回、距離を詰めて連打する梅津の勢いが加速。バッティングで右目上をカットした辻に対し6回、強いワンツーからの連打で辻をコーナーに追い込んだ。

 両者に間合いができる場面でも、辻のリターンブローを距離で外すなどしっかりと対応するようになった梅津。攻防のリズムを作れた梅津は、折々で豪快な右を決めていく。最終回、足とボディーワークでアウトポイントを狙った辻だが、梅津の勢いに押されたまま試合終了。だが、判定結果は梅津に厳しいものとなった。梅津(26歳)は11勝7KO1敗2分。辻(25歳)は9勝6KO1敗1分。

◇60.0kg契約6回戦
亀田正毅(TMK)[判定3-0(60-54、60-54、60-54)]イェスポラティ・ナシイウラ(中国)

◇64.5kg契約8回戦
宮川竜成(尼崎亀谷)[TKO2回2分37秒]ナタワット・マニーウォン(タイ)

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