「Prime Video Boxing 13」の発表会見が18日、東京ドームホテルで開かれた。６月８日（日）東京・有明コロシアムで挙行されるイベントのメインはバンタム級の統一戦。ＷＢＣ王者中谷潤人（Ｍ．Ｔ）とＩＢＦ王者西田凌佑（六島）によるチャンピオン対決だ。またＷＢＣバンタム級１位の那須川天心（帝拳）がＷＢＡ同級６位のビクトル・サンティリャン（ドミニカ共）と10回戦。21年アマチュア世界王者・坪井智也（帝拳）がプロ２戦目でＷＢＯアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦に出場する。試合はPrime Videoで独占ライブ配信される。

　４人の日本人王者が独占するバンタム級でついに王座統一戦が決まった。ＷＢＣ中谷とＩＢＦ西田の対決。「フライ級時代から口にしてきた統一戦。感謝して全力で臨みます」と中谷。西田も「指名試合とどちらかと言われていましたが、自分としてはタイトルを返上してでも（中谷と）対戦したかった」と実現を喜んだ。

　バンタム級タイトルを獲得後３連続ＫＯ防衛中の中谷はＰＦＰランキングに入り、すでに井上尚弥（大橋）との対決も話題になっている。その一方で王座統一戦を希望し、今年２月のダビ・クエジャール（メキシコ）戦後、リングに上がった西田と対戦を互いに誓ったのはご存じの通りだ。

　現在１度防衛中の西田もホセ・サラス（メキシコ）との指名試合の兼ね合いがあったが、「同じバンタム級で自分より強いと評価される選手がいるので、やらないということはない」と強く中谷戦を希望。枝川孝・六島ジム会長によると「何より本人が口に出して望んでいた。選手がやりたいというのであれば、それに向けて交渉するのが私の仕事」とチャンピオン西田の思いを尊重した。

　中谷は西田について「同じサウスポーでスタイリッシュなボクシングをする」と語り、西田は「（中谷は）パンチ力が強みなので、ディフェンスに特化してやりたい」と話した。

　現時点では中谷優位の予想が立つカードだが、西田も「踏み台にはならないぞという気持ち。負けるつもりはないんで」と意欲満々。実力派サウスポー同士の好カードであるのは間違いない。中谷は20日から恒例のロサンゼルス合宿に出かける。すでに100ラウンドのスパーリングをこなしているという西田はアメリカから世界ランカーを招き、引き続き中谷対策に励む。