4月6日大田区総合体育館で行われるダブル世界タイトルマッチの前座に出場する井上拓真（大橋）の対戦相手が世界4団体でランク入りしているファーラン・サックリンJr（タイ）に決まった。大橋ジムが5日記者会見を開いて発表した。

　兄の尚弥がWBC世界L･フライ級王者アドリアン・エルナンデス（メキシコ）に世界初挑戦する同じリングで、弟の拓真も大きな試練を迎える。先日高校の卒業式を終えたばかりの18歳は「相手が決まって練習にも身が入る。自分のボクシングをすれば負ける相手ではないと思う」と強気に言い切った。

　対戦相手に選ばれたファーランはWBA･L･フライ級4位、WBC同級6位、IBF同級5位、WBOミニマム級8位にランクされる20歳で戦績は23勝15KO2敗。昨年大みそかの大阪では、無敗だった前WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮（井岡）を3回KOで下した。

　プロ2戦目での世界ランカー戦について大橋秀行会長は「拓真はチャンピオンの八重樫や世界ランカーの黒田選手とスパーを重ねているので問題ない。この試合に勝てば大きなチャンスが来ると思う」と今後の展望も明かした。

　記者会見後は、6日のメインでWBC世界フライ級タイトルの防衛戦に臨む八重樫と4ラウンドのスパーリングを披露。普段から手合せしている八重樫は「純粋に強い。ほんとジムの中でいっぱいいっぱいですよ」と苦笑いしていた。