23日後楽園ホールのメインで行われた62キロ(S・ライト級)契約10回戦は、これが再起戦の荒川仁人(八王子中屋)が元日本王者の近藤明広(一力)に3-0の判定勝ち。アメリカでフィゲロア、リナレスと連戦した荒川は久々の日本リングでの勝利となった。また両者は2010年4月に日本王座をかけて戦って以来の再戦だった(前回は判定で荒川の勝ち)。
サウスポーの荒川が上下へのていねいな攻撃をすれば、そこをすぐさま近藤が鋭い左フックや右で狙う。序盤からベテラン同士のペース争いが続いた。
近藤は4回あたりから左目下に腫れが見られる。対して、中盤になってもリズムを維持する荒川が左ストレートをたくみにヒット。近藤も時折パンチを集めるが、試合は荒川主導で進んだ。
9回荒川は左を見舞って近藤のバランスを崩させる。しかし近藤も踏ん張り、終了間際には左右のボディー攻撃で荒川をロープに押し込み意地を見せる。近藤は最終10回も叩きつけるようなパンチで迫り、これに荒川も応えて試合終了のゴング。両ベテランは最後は激しいパンチの交換で場内をわかせた。スコアは96-95、97-94、98-92。
試合後はセミで日本タイトルのV7を達成した加藤善孝がリングイン。過去1勝1敗の荒川に対戦を呼びかけ、荒川も前向きに応じた。