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下田、不満の負傷判定防衛 OPBFバンタム級戦

2010年8月7日 23時20分

 7日夜後楽園ホールで行われた東洋太平洋(OPBF)S・バンタム級タイトルマッチ12回戦は、新王者下田昭文(帝拳)と1位挑戦者孫昌鉉(韓国)の間で好試合になりかけた5回34秒、下田の左側頭部のカットが深くなりストップ。3-0の負傷判定勝ちで下田が初防衛に成功した。 
 スピードが売り物のサウスポー下田に対し、13戦不敗の好選手孫もいきなりの右を狙ってキビキビした攻防が展開された。下田は孫の左フックを浴びる場面もあったが、ボディーに左を集めてポイントを上げ、いいペースを保っていた。しかし4回に偶然のバッティングがあり、下田は左側頭部を大きくカット。孫もまた左目上をカットして両者出血した。試合は一時中断され、ドクターが入念にチェック。次の5回早々、ぺリグリノ主審(比)はコミッションドクターの勧告を容れて試合をストップ。負傷判定ルールが適用され、5回を含む3人のオフィシャルの途中採点はペルグリノ、金在勲(韓)がいずれも49-47、熊崎広大(日)も49-46と全員一致で下田の勝ちを支持していた。 
 初防衛に成功した下田は「久々の後楽園ホールだったんで、KOで勝ちたかった。もっと修行しなくては……」と不満そう。本田明彦会長がフォローして「(下田は)前半から取っているし、悪くなかった。後は、来年中に世界やりたいと言っているから、それまでにどれだけキャリアを積むかだね」と、下田の悲観的なコメントを修正した。
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