5月7日（日本時間8日）米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで激突するWBC世界ミドル級王者サウル“カネロ”アルバレス（メキシコ）と元世界S･ライト級王者アミール・カーン（英）が3日、ラスベガスのMGMグランドホテルに到着した。

　メキシコのスターでミドル級王者のカネロに、ウェルター級を主戦場にしていた英国のカーンが2階級アップして挑戦という意表を突くマッチメークで話題を呼ぶ今回の一戦。カネロも本来、S･ウェルター級の選手で、試合は155ポンド（ミドル級リミットは160ポンド）の契約体重で行われるといはいえ、下馬評でカーンが不利だと言われるのは当然だろう。

　カーンもこれを百も承知で「私はアンダードッグと言われているが、レスターが優勝して世界を驚かせた（優勝のオッズは5001倍）。シーズン前はだれもレスターが優勝すると思っていなかった。このストーリーに私は触発される」と米メディアに発言。日本の岡崎慎司が所属し、歴史に残る番狂わせで母国のサッカー・プレミアリーグを制したレスターと自らの姿を重ね合わせた。

　カーン同様、大勢のファンに出迎えらえたカネロはWBAスーパー&IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）との統一戦が期待されるが、契約体重を巡って折り合いがつかないこともあり、統一戦が実現するかは不透明な状況。まずはカーンをしっかり撃破して、スターとしての存在感をより高めたいところだ。Photos/GBP