IBFもオリンピック出場のプロ選手に制裁
2016年6月21日 12時54分
2016年6月20日 21時15分
元日本・OPBFライト級王者の加藤善孝(角海老宝石)が20日、後楽園ホールのメインイベントに登場。WBA世界ライト級10位ブランドン・オギルビエ(オーストラリア)との同級10回戦はドローに終わった。スコアは96-95で加藤、2人が95-95×2。
16勝8KO1敗の22歳のオギルビエと29勝9KO7敗1分の31歳加藤との一戦。キャリアで勝る加藤はジャブ、左フックをうまく使ってまずまずの立ち上がり。しかし、オギルビエは2回、ボディ攻撃と左右のフック、アッパーを加藤の顔面に見舞って宣戦布告。加藤も左フックをカウンターで決めて対抗した。
オギルビエはさほど迫力はないが、ややオープン気味のフックを思い切りよく振ってくるタイプ。有効打は少ないものの、相手の身体のどこでもいいから叩いていこうというボクシング。加藤はタイミングのいいジャブ、左フックを時折決めたが、手数と積極性では豪人が上。前半はオギルビエがやや優勢の印象を与えた。
終盤に入っても両者に決定打は出なかったが、攻勢を強めた加藤がカウンターをヒットするなどやや優勢の印象。オギルビエは加藤のバッティングをしきりに気にして、最後はやや集中力が切れたか。後半追い上げた加藤が引き分けに持ち込む形となった。これで3戦連続(2敗1分)して勝ち星から見放された加藤は29勝9KO7敗2分。オギルビエは16勝8KO1敗1分。
◇フライ級8回戦
藤北誠也(三迫)[TKO6回1分29秒]阪下優友(角海老宝石)
日本フライ級2位の阪下に対し、藤北がリズムよく攻撃して好スタート。2回に右を決めて阪下が左目上部を切り裂いた。劣勢の阪下は中盤から前に出て巻き返しを図ったが、負傷箇所が徐々に悪化。6回にTKOとなった。連敗脱出でランカー撃破の藤北は9勝2KO3敗。阪下は14勝9KO7敗2分。
◇65.0キロ8回戦
今野裕介(角海老宝石)[3-0(80-73、80-72×2)]中山聰歯(フラッシュ赤羽)
日本ウェルター級5位の今野がボディ攻撃などでサウスポーの中山を追い詰め、3回には右を効かせてグラつかせたが、中山は懸命に手を出して応戦。手こずる今野は7、8回に倒しにいったが、中山が最後まで抵抗した。今野は10勝4KO3敗。中山は7勝3KO10敗1分。
◇バンタム級8回戦
武田航(角海老宝石)[TKO5回45秒]古谷裕樹(フラッシュ赤羽)
2015年全日本バンタム級新人王で日本バンタム級15位のサウスポー武田が距離を取りながら左ストレートを打ち込むボクシング。古谷は前に出続けてガッツを見せたが、5回にストップ。武田は9勝3KO1分。1年7ヵ月ぶりの試合だった古谷は6勝2KO8敗。
◇S・バンタム級8回戦
芹澤天明(姫路木下)[TKO3回2分37秒]渡邊聖二(角海老宝石)
芹澤はワンツー、ボディブローで渡邊に迫った。渡邊も打ち返すが、スピードで上回る芹澤が終始優勢。3回に右を食らった渡邊がダウンし、立ち上がったものの10カウントとなった。芹澤は7勝3KO3敗。1年7ヵ月ぶりの試合だった渡邊は6勝2KO5敗1分。
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