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ゴロフキンvsジェイコブス、ゲスト村田諒太が予想

2017年3月17日 15時14分

 WBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者、ゲンナディ・ゴロフキン(34=カザフスタン)と、WBA同級レギュラー王者、ダニエル・ジェイコブス(30=アメリカ)が3月18日(日本時間19日)、アメリカのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンで拳を交える。世界的な注目度が高いミドル級の頂上決戦だ。このクラスで世界を狙う村田諒太(31=帝拳)にWOWOWが独占インタビューを行い、当日ゲスト解説を務めるゴロフキン対ジェイコブス戦の勝敗の予想を聞いた。

世界挑戦に向けスタンバイの村田

■だれもが認めるミドル級世界一の戦い

――ゴロフキン対ジェイコブスについて、どんな位置づけの試合だと思いますか。
世界中の誰もが認めるミドル級の世界一を決める戦いです。ひとりのボクシングファンとしては楽しみですが、これから世界王座を狙うボクサーとしては複雑で、いろんな思いが混在しています。

――ゴロフキンのストロング・ポイントは?
左ジャブの強さ、全体のパンチの強さ、それと自信を持っている点でしょう。多少は相手のパンチをもらったとしても自分のパンチが当たれば倒せるという自信があるうえ経験もある。

――アメリカでスパーリングをしたことがありますね。
パンチはアマチュア、プロを通じて一番ありました。特に左ジャブとフックは硬さと重さが異質でしたね。グローブで殴られている感じではなく、硬くて重いものがドーンと飛んでくる感じなんです。

――ジェイコブスのストロング・ポイントはどこでしょう。
スピード、そして右ストレートなど思い切りのいいパンチでしょう。止まって打つパンチではなく、(懐に)入って動いて打つパンチに強みがあります。一瞬のスピードではゴロフキンを上回るので、それをいかに活かして戦うかがカギだと思います。

――ジェイコブスは骨肉腫を克服して戦線復帰を果たし、そのうえ世界王座も獲得した「奇跡の人」です。
誰もがリスペクトの気持ちは持っていると思いますが、それをボクシングに繋げて考えるかといったら別で、いざ戦うとなったらそんなことはいっていられないじゃないですか。

――ジェイコブスは耐久力に課題がありそうですね。
打たれ弱いと思います。だからゴロフキン有利とみられているのだと思います。

■予想はゴロフキン有利、番狂わせのシナリオとは

――オッズは6対1と出ています。 けっこう離れましたね。
この前のケル・ブルック戦(16年9月、ゴロフキンが5回TKO勝ち)で、けっこう隙をみせたと思うんですが、それでも評価を落としていないということなんですね。

――どんな試合展開を予想しますか。
ゴロフキンがプレッシャーをかけ、ジェイコブスは足をつかいながら一瞬の隙を狙ってパンチを出していくそんな展開でしょうか。おもしろい試合になると思います。ジェイコブスのスピードが落ちてくる中盤、4ラウンド以降からゴロフキンのジャブがコネクトされれば自然に距離が詰まり、5、6、7ラウンドぐらいでゴロフキンが仕留めると思います。

――番狂わせが起こるとしたら?
最近、ゴロフキンはパンチをもらうことがあり、特にアッパー系のパンチをもらっています。一瞬のスピードで勝るジェイコブスが強いパンチを一発入れてペースをつかみ、そのあと足さばきでどう対応できるか。ジェイコブスとしては一発で仕留めることがベストですが、倒せない場合でも一発入れたあと出入りしてポイントを拾えるかどうか。そのあたりにかかっていると思います。

昨年暮れのサンドバル戦、村田は3回KO勝ちした

■村田ならゴロフキンとどう戦うのか

――村田選手自身、主要4団体すべてで世界挑戦圏内にいます。近い将来、ゴロフキンと対戦する可能性もありますが、どう戦いますか。
ガードが固くてプレッシャーが強く、パンチが強いという自分の良いところを活かして戦うだけです。ゴロフキンは打ったあと休む時間があるんです。そのときにこちらがどれだけ打てるか、どれだけ耐えられるか。第三者的に考えればゴロフキンの方が有利だと思いますが、他者より引けを取っていると思ったらその時点で勝負にならないという根本的な考えなので、「やったらいける」そう思っています。

 試合の模様は19日午前10時からWOWOWライブで生中継される。ゲスト解説は村田とWBO世界S・フライ級王者の井上尚弥(大橋)。井上のライバル、WBC王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア=帝拳)が指名挑戦者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)を迎えての防衛戦も行われる。

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