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井上拓真が1年ぶり復帰戦判定勝ち、久高寛之は及ばず

2017年8月30日 20時36分

 元OPBF・S・フライ級王者で、WBC同級9位にランクされる井上拓真(大橋)が30日、後楽園ホール「フェニックスバトル」のメインで日本S・フライ級2位の久高寛之(仲里)と53.5キロ契約10回戦を行い、3-0判定勝ち。スコアは97-94、98-93、98-92。

拓真(右)と久高は終盤、激しく打ち合った

 右拳の負傷で、昨年暮れに予定されていた世界初挑戦を棒に振った井上尚弥の弟、拓真が拳の手術とリハビリをへて1年ぶりのリング。拓真はジャブ、ワンツーで仕掛け、久高がこれを迎え撃つ立ち上がり。ベテランの久高はこれをブロックし、カウンターや打ち終わりを狙っていく。拓真が積極性で上回りながら、久高もボディから崩しにかかり、緊張感のある前半戦となった。

 互いに譲らず5回、久高の右が当たったか、拓真も応じて両者がヒートアップ。6回に接近戦で打ち合うと、7回は拓真が右を打ち込んで優勢に立つ。8回に右を決めると久高が左目尻から出血。拓真が一気にスパートした。

 窮地に陥った久高だが、ドクターチェック後に反撃。勝利への執念を見せた。9回は久高が血を流しながら前に出て、拓真がこれをしのぐ展開。久高は10回、拓真を挑発してリングの中央に呼び出し、激しい打撃戦を展開して、これは譲らずに互角。大歓声の中、終了のゴングとなった。

 拓真は9勝2KOで無敗をキープ。「これで世界とは言っていられない。もっと試合でアピールしたい」と語った。試合を盛り上げたものの敗れた久高は25勝11KO17敗1分。左目尻の傷が深く、11月11日に出場を予定されている日本王座挑戦者決定戦は、延期なり何らかの対応を迫られそうだ。試合の模様はフジテレビで2日(土)深夜3時50分から放送される。

松本は強打を爆発させ21勝目をマーク

◇56.0キロ8回戦
松本亮(大橋)[TKO5回1分36秒]ジェイソン・ブタールブタール(インドネシア)
 元OPBF・S・フライ級王者でWBO・S・バンタム級13位にランクされる松本はジャブ、右ストレートで、ブタールに圧力をかけ、2回に右を打ち下ろしてブタールをキャンバス送り。立ち上がったブタールに左のダブルをボディから顔面に打ち込んで2度目のダウンを奪った。初回から右の一発狙いだったブタールは3回にその右で反撃。松本はその後、やや攻めが雑になったもののブタールにダメージを与え、5回に2度のダウンを追加してフィニッシュした。松本は21勝19KO1敗。ブタールブタールは27勝18KO23敗2分。

井上(右)は好スタートを切ったが…

◇S・ライト級8回戦
井上浩樹(大橋)[TKO2回7秒]青木クリスチャーノ(駿河)
 井上兄弟の従弟で、デビューから8連勝(7KO)の日本S・ライト級3位、ホープ井上が日本同級8位の青木と対戦。初回、両者ともに距離を取り、サウスポーの井上が何発かボディに左ストレートを打ち込む立ち上がり。ところが2回が始まったところで青木が立ち上がれず、陣営が棄権を申し出た。青木は腰を痛めた模様で、セコンドに支えられて退場した。井上は9勝8KO無敗。無念の青木は11勝7KO7敗2分。

久々に快勝したベテラン翁長

◇54.0キロ8回戦
翁長吾央(大橋)[TKO3回2分52秒]ジョン・バジャワ(インドネシア)
 37歳のベテラン、日本S・フライ級1位のサウスポー翁長はこの2試合を1分1敗と苦しんでいるが、この日はガードを固めるバジャワの上下を攻め、3回に左ボディでダウンを奪い、立ち上がった相手を追撃してストップ勝ち。戦績は28勝18KO3敗3分。11月11日、日本王座挑戦者決定戦で久高寛之(仲里)と対戦する予定。

◇60.0キロ8回戦
太田啓介(レパード玉熊)[TKO6回2分3秒]名雪貴久(船橋ドラゴン)

 また、元国体王者で中央大出身の保田克也(大橋)はB級デビュー戦でレノ・アリゾナ(インドネシア)に1回1分2秒KO勝ち。6月にKOデビューしたこちらも国体を制している芦屋大出身の中嶋一輝(大橋)はレスヌ・スンダバ(インドネシア)に1回26秒KO勝ちした。

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