WBA世界S・バンタム級タイトルマッチが3日、島津アリーナで行われ、チャンピオン久保隼(真正)は2位挑戦者ダニエル・ローマン(米)に9回1分21秒TKO負け。4月にネオマル・セルメーニョ(ベネズエラ)から奪ったタイトルの初防衛に失敗した。
立ち上がりの久保は右ジャブと左ボディーショットでローマンの接近を拒んだ。しかしローマンは圧力を強め、3回に右ストレート、そして左アッパーを決めて勢いづいた。4回もローマンは上体をゆすって前進、さばこうとする久保をヒットする。さらに5回の久保はローマンのパンチで左マブタを小さくカットするなど暗雲漂う。
6回は相手の右、左パンチを連続で食らって効いた久保。決めにきたローマンに7回早々、アタックを許し、右フックのカウンターでダウンを喫した。ここは立ち上がって、手も出して懸命にしのいだ久保だが、続く8回終了間際にも右を食らって2度目のダウン。
余力わずかのチャンピオンはそれでも9回のゴングに応じたが、最後は挑戦者の左フック、右で大きくのけぞったところでピニット主審がストップをかけた。8回までのスコアは80-70×2、79-72でローマンだった。郷里のファンの応援を受け、最後まで勝負をあきらめなかった久保だが、まさかの完敗でわずか半年の短命王座に終わってしまった。