チャンピオンカーニバルの開幕戦となった日本S・フェザー級タイトルマッチが3日夜、後楽園ホールで行われ、チャンピオン末吉大(帝拳)が1位挑戦者の大里拳(大鵬)に8回2分25秒TKO勝ち。高畑里望(ドリーム)との決定戦で獲ったタイトルの初防衛に成功した。
チャンピオン末吉が左ジャブを効果的に使って滑り出した試合。しかし3回に訪れた最初のダウンシーンで、倒れたのは末吉のほうだった。大里の右ストレートがカウンター気味に決まり、ロープ際に崩れたのだ。
末吉ファンはヒヤリとさせられた場面だが、末吉は鋭い左ジャブで試合を立て直す。5回になると再び右につなげる余裕を取り戻した。中盤以降は末吉の右ロングのクリーンヒットが多くなった。
一方の挑戦者はじりじりと前に出て右ストレートを狙うものの、末吉にさばかれ、逆に右パンチのえじきとなってしまった。それでも懸命に戦ったが、序盤から腫れ始めた左目上の傷がますます大きくなり、迎えた8回に末吉の右で出血。これが続行不可能と判断され、試合に幕が下りた。
「ダウンは効いたものではないですが、上を目指すにはまだまだ」と勝って反省のコメントが口をついた末吉だった。末吉は16勝10KO1敗。大里は13勝4KO1敗1分。
◇ウェルター級8回戦
永野祐樹(帝拳)[TKO2回2分2秒]ナジレック・ソーブーンリャング(タイ)
◇55キロ8回戦
神谷治昭(帝拳)[TKO2回2分2秒]アルスンノーイ・ジョー・サンラット(タイ)