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小野心が加納陸を8回TKO 日本ミニマム級初防衛

2018年8月24日 20時24分

 日王ミニマム級タイトルマッチが24日、後楽園ホール「DANGAN215」で行われ、王者の小野心(ワタナベ)が挑戦者1位の加納陸(大成)に8回2分46秒TKO勝ち。初防衛に成功した。

KO防衛を成功させて小野は会心の笑み

 小野は4月に5度目の日本タイトル挑戦で王者となった35歳。加納は16歳で海外デビューをはたし、OPBF暫定王座獲得をへて、18歳9か月4日だった16年8月、世界王座獲得国内最年少記録に挑戦して敗れた経歴を持つ20歳。対照的なキャリアを歩む両雄のサウスポー対決となった。

 初回から両者ともによく手数を出していったが、小野のパンチが加納の打ち終わりを何度かとらえる。2回は加納の左フックがきれいに決まったが、体格で勝る小野が加納を押し込み、ボディ攻撃を見舞うシーンが増えていく。5回終了時の採点は49-46×2で小野、48-47で加納と割れた。

この日の小野は気合い十分、8回に試合を決めた

 リードを許した加納は6回に攻勢を強め、パンチで小野の左目上部から流血させる。加納はワンツーを主体に手数を出して追い上げをはかるが、小野のカウンターを食らい、押し込まれるどうしてもロープを背負ってしまう。加納は距離を取っているときは運動量が生きるが、間合いをつぶされてしまうと苦しい。

 小野は8回、ここぞとばかりに圧力をかけ、ボディブローを連打すると加納を座り込むようにキャンバスに沈んだ。立ち上がったところを再び襲い掛かってフィニッシュした。

 小野は「3年ぶりに東京のリングで試合だった。少しは強くなって帰ってこられたと思う」と自信の表情でコメント。戦績は23勝6KO9敗3分。敗れた加納は、世界戦、WBOアジアパシフィック戦に続きタイトル戦3連敗となった。

序盤にダウンを奪った澤田

◇S・バンタム級8回戦
澤田京介(JBS)[3-0(77-73×2、78-73)]藤原陽介(ドリーム)

 日本バンタム級11位の澤田と日本S・バンタム級13位の藤原が激突。初回、接近戦で澤田の右フックがヒット、およそ1年ぶりのリングとなる藤原がキャンバスに転がった。澤田はダメージの残る藤原を攻め、3回に2度目のダウンを奪った。藤原はここから立て直し、ボディ攻撃から追い上げたが、形勢を逆転するまでにはいたらなかった。澤田は12勝6KO2敗1分。藤原は17勝4KO6敗。

◇バンタム級8回戦
大嶋剣心(帝拳)[3-0(77-75、78-75×2)]田之岡条(小熊)

 日本S・フライ級11位のサウスポー田之岡に対し、序盤は大嶋がロングレンジから右を断続的に決めてリードした。ペースのつかめない田之岡は4回にピッチを上げ、左ボディストレートを軸にして大嶋に圧力をかけていく。後半は疲れの見える大嶋を田之岡が追いかける展開。田之岡は大嶋をつかまえきれず、右カウンターを時折もらってしまった。ランカー戦初勝利の大嶋は4勝3KO3敗1分。田之岡は15勝1KO5敗4分。

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