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井上拓がヤップに判定勝ち WBCバンタム挑戦権獲得

2018年9月11日 21時11分

 WBCバンタム級指名挑戦者決定戦が11日、後楽園ホール「第65回フェニックスバトル」のメインで行われ、同級9位の井上拓真(大橋)が同3位のマーク・ジョン・ヤップ(六島)に3-0判定勝ち。スコアは114-113、116-111、117-110。デビューからの連勝を12(3KO)に伸ばすとともに、WBCバンタム級の指名挑戦権を獲得した。

拓真(左)は得意の左フックでポイントを獲得した

 ヤップがジャブ、ワンツーを上下に打ち分け、拓真はヤップの打ち終わりを狙ったが、序盤戦はアクションの少ないペース争いとなった。4回終了時の採点は39-37で拓真、あとの2人が38-38だった。

 5回、拓真がピッチを上げて左フックでヤップに襲い掛かる。すると拓真の左フックで巻き込まれるようにヤップがダウン。クリーンヒットではなく、ヤップにダメージはなかったが、拓真は6回にも右アッパーでヤップを後退させた。

 ヤップは7回に右を決めて拓真にダメージを与えるもあとが続かず、形成を逆転するまでにはいたらない。8回終了時の採点は77-74、78-73×2で拓真がリードした。

 9回以降はあとのないヤップが攻め、拓真がこれをしのぐという展開となった。拓真は9回に単発ながら右ストレート、左フックを浴びるが、その後はよく足を動かしてヤップの追い上げを遮断。数は多くなかったものの、打ち終わりにカウンターも決めた。

 拓真は最終回、打ち合いに応じて締めた。この勝利で戦績は12勝3KOとなった。攻めきれずに敗れたOPBF王者のヤップは29勝14KO12敗。

兄弟でバンタム級のベルト独占を狙う井上家

 試合後のリング上で拓真は「やる前から自分が勝つといわれていたけど、キャリアで一番強敵な相手で不安だったけど、世界へのキップを手にできてよかった。必ず一発で世界を獲り、兄と同じバンタム級で兄弟同時世界チャンピオンになります」とインタビューに答えた。

 3月のルイス・ネリ(メキシコ)の計量失格による王座はく奪以降、空位が続いているWBCバンタム級王座は、1位ノルディーヌ・ウバーリ(仏)と4位ルーシー・ウォーレン(米)による王座決定戦が決定している。

 大橋秀行会長によると、この試合の勝者は2位ペッチ・ソーチッパッタナ(タイ)との試合が義務付けられ、拓真の挑戦はその次となる。

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