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日本対決の歴史 木村vs田中は名勝負となるか

2018年9月24日 12時26分

 “雑草vsエリート”という構図で注目を集める木村翔(青木)と田中恒成(畑中)によるWBO世界フライ級タイトルマッチ。世界タイトルマッチにおける日本対決(日本ジム所属の外国籍選手を含む)の歴史は半世紀に及び、これまでにいくつもの名勝負が繰り広げられてきた。

 世界戦における日本対決は、1967年の沼田義明vs小林弘が始まりだ。試合は12回に小林の右クロスが炸裂。WBA&WBC・J・ライト級王者だった沼田をノックアウトし、劇的な王座奪取を成し遂げた。

 この試合はテレビ視聴率41.9%をマークし、67年の年間最高試合に選ばれた。ちなみに日本人対決の視聴率第1位は09年のWBC世界フライ級タイトルマッチ、挑戦者の亀田興毅が王者の内藤大助を下した試合だ。

さいたまスーパーアリーナで行われた亀田vs内藤

◇最高視聴率(左側が勝者)
09年 亀田興毅vs内藤大助(WBC・F)43.1%(TBS)
67年 小林弘vs沼田義明(世界JL)41.9%(TBS)
94年 薬師寺保栄vs辰吉丈一郎(WBC・B)39.4%(TBS)

 亀田vs内藤の視聴率は43.1%で沼田vs小林、94年のWBCバンタム級統一戦、辰吉丈一郎vs薬師寺保栄をも上回る。当時の亀田がいかに注目された存在だったかを物語っている。ちなみに上位3試合はすべて放送がTBSというのは面白い。

辰吉vs薬師寺は名古屋レインボーホール

 年間最高試合に選ばれたかどうかも「盛り上がり」を測るひとつの尺度と言えるだろう。この中のひとつ、04年に川嶋勝重が徳山昌守から1回1分47秒TKOでWBC・S・フライ級王座を奪った試合は日本対決の最短決着だ。

 次に早い試合が92年、WBA・J・バンタム級王者の鬼塚勝也が松村謙一を退けた5回1分26秒だから、早期決着は少ないと言える。やはり日本対決だと両者ともに慎重になり、普段の倍のガッツを出すということだろうか。

 最高試合の中に亀田vs内藤が入っていないというのも興味深い。ちなみに09年の年間最高試合はWBC・S・バンタム級タイトル戦、王者の西岡利晃がメキシコでジョニー・ゴンサレスをぶっ倒した試合だったから、これは仕方がないというところか。

◇年間最高試合(左側が勝者)
13年 内山高志vs金子大樹(WBA・SFe)
12年 井岡一翔vs八重樫東(WBA&WBC・Mm)
04年 川嶋勝重vs徳山昌守(WBC・SF、第2戦)
00年 畑山隆則vs坂本博之(WBA・L)
96年 勇利アルバチャコフコフvs渡久地隆人(WBC・F)
94年 薬師寺保栄vs辰吉丈一郎(WBC・B)
67年 小林弘vs沼田義明(世界JL)

平成の名勝負、畑山vs坂本

 日本対決の数でみていくと、最も多いのはミニマム級の高山勝成で6試合。徳山の5試合は川嶋との3試合が大きく、同じく5試合のイーグル京和はタイ人選手ということで、興行的に日本人選手との対戦を歓迎したという理由がある。

◇日本対決出場数(対戦相手)
6回 高山勝成(イーグル、新井田、小野、大平、原、加納)
5回 徳山昌守(名護、柳光、川嶋、川嶋、川嶋)
   イーグル京和(小熊坂、高山、中島、マヨール、八重樫)
4回 内藤大助(亀田大、清水、山口、亀田興)

 最後に日本対決52試合(ビート調べ)のうち引き分けに終わった試合は何試合あるだろうか? 答えは1試合。01年のWBAライト級タイトルマッチ、畑山隆則vsリック吉村だ。もう17年前の話になってしまったが、覚えているファンは多いことだろう。

 さて、木村と田中の対戦はいったいどんな結末をむかえるのか。過去の日本対決をしのぐような好勝負になることを期待したい。

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