2019年9月13日金曜日

佐川遼が阿部麗也に競り勝つ 日本フェザー級新王者

 日本フェザー級王座決定戦が13日、後楽園ホールのセミで行われ、同級2位の佐川遼(三迫)同級1位でWBC10位、IBF6位にランクされる阿部麗也(KG大和)に3-0判定勝ち。新チャンピオンに輝いた。

「作戦通りにできた」と佐川(左)。阿部を封じた

 5月に阿部の挑戦にドロー防衛をはたした源大輝(ワタナベ)が王座を返上。サウスポーの阿部は2戦連続で日本タイトルの舞台に立った。

 源戦で1、2回にダウンを喫した阿部は公約通り慎重な立ち上がり。佐川も右を狙いながら距離を測り、駆け引きの時間帯が長くなった。佐川は3回、やや距離を詰めて右を上下に打ち込み、阿部はこれをブロックして対処。阿部は4回に左から右フック、左をヒットしたものの、パンチの交換が少ない技術戦が続く。5回終了時の採点は48-47×2で佐川、48-47で阿部とわずかに佐川がリードした。

 佐川は動きながらフェイントをかけ、強く長い右を打ち込んで、阿部を中に入れさせなかった。前回のダウンの影響か、なかなか踏み込めない阿部は状況を打開しようと7回に前へ。連打で崩そうと試みたが、やはり佐川の右が邪魔だ。阿部は9回、近づいて連打というパターンで攻勢をアピール。10回はようやく打ち合うシーンが見られ、ここは互角でフィニッシュした。

 東農大出身の佐川は8勝4KO1敗。初防衛戦は日野僚(川崎新田)と行う予定だ。

これで三迫の日本王者は5人になった

佐川の話「日本のベルトは程遠いと思っていたので、いまここにベルトがあることが信じられない。加藤トレーナーといろいろ想定してやってきたことがその通りできた。トレーナーのおかげです」。最後まで佐川を崩せなかった阿部は19勝9KO3敗1分。「距離が遠くて前にいけなかった。想定はしていたんですけど」と肩を落とした。

古橋(左)は田村との激戦を制して3度目の日本タイトルマッチへ

◇日本S・バンタム級最強挑戦者決定8回戦
古橋岳也(川崎新田=1位)[3-0(77-76、77-75、78-75)]田村亮一(JBS=2位)
 5月に久我勇作(ワタナベ)に敗れて王座を失った前王者の田村は再起戦で挑戦者決定戦のリング。3度目の日本タイトル挑戦を狙う古橋を迎えた。初回から出たのは田村。グイグイと前に出て先制攻撃を仕掛けた。古橋は2回、なおも攻めてくる田村を迎え撃ったが、田村のパンチで左目上部から出血した。

 体をぶつけなが前に出る田村のラフなアタックに手を焼いていた古橋は5回にペースアップ。右で田村をのけぞらせて会場を沸かせる。ボディ攻撃を決めると、田村が明らかにダメージを負った。

 ようやくペースをつかんだ古橋は6回も攻めて田村にダメージを与える。田村は7回、踏ん張って前に出たが、古橋も右で応酬。迎えた最終8回、古橋の右ストレートが決まって“ゾンビ”田村の動きが一瞬止まったが、両者激しく打ち合ったまま終了のゴングが鳴った。

 古橋は26勝14KO8敗1分。「疲れました。(最初の日本タイトルだった)小國さんのときはラッキーで指名試合をゲットしたようなもの。今回2位の田村選手に勝って、ちゃんとたどり着いたつもりです」。前には出たものの攻撃の精度を上げられなかった田村は12勝6KO5敗1分。

◇S・フェザー級8回戦
中川兼玄(三迫)[TKO7回11秒]荒谷龍人(KG大和)
 日本S・フェザー級10位の荒谷と同12位の中川が対戦。初回終盤、中川のワンツーが決まって荒谷がグラリ。ここをしのいだ荒谷は強気に先手、先手のボクシングを展開したものの、5回に中川の右をもらい、6回に打ち終わりに右を合わされてダウン。ここは踏ん張ったが、7回早々に中川が右で荒谷を沈め、即ストップとなった。中川は8勝5KO6敗。右を防げなかった荒谷は13勝4KO8敗1分。

芝(左)は苦しみながらもパワーを発揮して勝利

◇日ユースL・フライ級王座決定8回戦
芝力人(RK蒲田)[3-0(77-74×3)]川畑嗣穂(ワタナベ)
 近大出身の芝に対し、日体大出身のサウスポー川畑がジャブ、左ストレートを決める立ち上がり。しかし芝は距離を詰めると、右フックをカウンターで決めてダウンを奪う。立ち上がった川畑は左を決めて、芝が左目上部から出血。慌ただしい初回となった。

 2回以降、川畑が左ストレート、ボディ打ちせ攻め込み、パワーで上回る芝は打ち終わりを狙って左フック、連打を打ち込むという展開。川畑はボディ打ちが有効で、5回に左アッパーをボディに打ち込むと、芝が大きくバックステップを踏んだ。

 苦しくなったかに見えた芝だが、6回に右を効かせて優位に立つ。さらに右アッパーの連発で決めて川畑にダメージを与えた。芝は終盤も手数を緩めず、粘る川畑を振り切った。芝は4勝2KO。次戦は日本タイトル挑戦者決定戦で矢吹正道(緑)と対戦する。川畑は2勝2KO1敗。