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“戦うシングルマザー” 吉田実代が初防衛成功

2019年12月31日 16時51分

 WBO女子世界S・フライ級タイトルマッチ10回戦は、王者の吉田実代(EBISU K’sBOX)が挑戦者シー・リーピン(中)に3-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは98-91、97-92、99-90。

娘の実衣菜ちゃんと勝利を喜ぶ吉田

 吉田が前に出て、長身のシーは右から左フックのコンビネーションを盛んに繰り出した。序盤からクリンチ、もみ合いの連続ながら、吉田が攻勢をアピールし、クリンチ際でも細かくパンチを打ってシーを嫌がらせた。

 馬力のある吉田はシーのパンチをブロックして前進を繰り返し、徐々に単発ながら右ストレート、左ジャブ、左右のボディヒットし始める。シーは攻撃の意欲が高く、思い切りよく右を振っていくものの、プレスを受けて距離が取れないので攻めが続かない。

吉田(左)は苦しみながらもフィジカルの強さを生かして勝利

 シーは9回にホールディングで減点1。最後までレフェリーが忙しい試合だったが、吉田は体力に物を言わせてシーを押し込み続け、文句なしの判定勝ちを収めた。

 吉田は14勝1敗。リング上の第一声は「大みそかの大舞台でふがいない試合をしてしまってみなさんに申し訳ない」と涙。「来年はチャンピオンとしてもっと精進したい」と前を向いた。シーは5勝2KO3敗。

平山夢が日本女子フライ級新王者に

 前座で行われた日本女子フライ級王座決定戦は、平山夢(YuKOフィットネス)が元なでしこリーガーの佐山万里菜(ワタナベ)に3-0判定勝ちで新チャンピオンになった。スコアは59-55×3。この試合は予備カードとして組み込まれ、久我の試合の前に行われた。

 両者は17年12月に対戦して平山の判定勝ち。サウスポー平山は初回から左ストレートを上下に打ち分けて試合を組み立てた。佐山は後半前に出たが、平山がフットワークを使って反撃を許さなかった。平山はデビューから5連勝。佐山は4勝2KO2敗1分。

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