日本プロボクシング協会（JPBA）と日本ボクシングコミッション（JBC）は22日、新型コロナウイルス対策連絡協議会をオンラインで開催し、5月末までとしている試合開催の自粛を6月末まで延長することを決めた。

　協議会ではこれまで、興行の自粛を半月区切りで延長してきたが、今回は初めて1ヵ月の延長を決定した。JPBAの新田渉世事務局長は「半月ごとの判断は、（試合に向けて準備をする）選手、プロモーターへの負担が大きい。緊急事態宣言の解除が不透明ということもある」とその理由を説明した。

　7月以降の興行再開については、緊急事態宣言の解除、政府や自治体の方針、感染拡大の状況などを見ながら判断していく。仮に再開にこぎつけても無観客試合や観客の間引きなどが考えられ、再開にあたっての条件はこれから議論していく。

　新人王戦は興行自粛の延期によって、東日本新人王予選の初日が7月29日となった。その場合、現在の出場者数だと年度内に試合を消化できないという。一方で、コロナ禍により家庭の事情などで新人王をキャンセルする選手が出るという情報も入り始めている。

　そこで協議会では、エントリーしている選手にあらためて出場意思を確認し、7月スタートで試合が消化できるかどうかを判断した上で、今年の新人王戦を開催するかどうかを決定することにした。

　また、21日に愛知県内のプロボクサー2人が新型コロナウイルスに感染していたことが判明したことを受け、新田事務局長は「これまでプロ選手の練習はジム内で3密を避けた上で許可してきたが、今後あらためて防止策を徹底するよう各ジムに指導する」と話した。

　そのほかには、選手にアンケートをとったり、相談窓口をつくったりして、選手の声を吸い上げて選手救済につなげていくことなどを確認した。