復活目指すダニー・ガルシア今週末登場 3階級制覇かけるS・ウェルター級で「歴史を作れると思う」
2022年7月28日 14時17分
2022年7月28日 8時52分
内弁慶を言われた日本のボクサーが海外でもすっかりたくましくなった――。そう思わせるようになった2人の選手がいる。2017年に木村翔(花形)が中国でWBOフライ級王座を、よく18年に伊藤雅雪(横浜光)がアメリカでWBO・S・フェザー級王座を獲得。アマチュア経験のない、いわゆる“叩き上げ”のボクサーが成し遂げた快挙だった。
中国の上海に乗り込んだ木村は圧倒的不利が予想されていた。相手は五輪2連覇の実績を持つ中国のナショナル・ヒーロー、ゾウ・シミン。片や木村は前年にWBOアジアパシフィック王座を獲得して世界ランク入りしたばかりだったから、不利予想は無理もなかった。
初回から愚直に前進を繰り返す木村。ジャッジ3人の採点はなかなかそろわないものの、木村の圧力をゾウは嫌がっている様子だ。それでも6回、木村は右まゆを大きくカットし、これがゾウのパンチのよるものと判断される。
出血で右目の視界が遮られた木村は己のスタミナを信じ、ゾウを攻め続けて終盤に期待をつないだ。迎えた11回、木村は右で王者にダメージを与えるとここぞとばかりにラッシュ。巧みなディフェンスでサバイバルするゾウが、ついにヒザを折ってダウン。立ち上がったものの主審が試合を止めた。TKOタイムは2分28秒。
10回までのスコアは96-94、97-93でゾウ、96-94で木村。ふたを開けれ見れば逆転勝ちだった。24歳で黒星デビューという平成のシンデレラマンは、そのバックグラウンドから中国でも有名人となった。
翌18年7月28日、場所は米フロリダ州キシミー。WBO・S・フェザー級王座決定戦で、同級2位の伊藤雅雪が同1位クリストファー・ディアス(プエルトリコ)を文句なしの3-0判定勝ちで下してベルトを腰に巻いた。
キシミーはプエルトリコ人の大きなコミュニティーがあり、会場の雰囲気は完全アウェー。賭け率も1-4で伊藤の不利だったが、伊藤は逆境をものともせずに果敢に戦った。左を軸にリズムよくキレのあるパンチで攻めていくと、4回に右、左、右のコンビネーションでディアスを背中からキャンバスに叩きつけた。
中盤にディアスの抵抗を受けたものの、最後まで積極的な姿勢を貫き、終わってみれば118-109、117-110、116-111の判定勝ち。高校3年生でボクシングをはじめ、単身アメリカに何度も渡り、腕を磨いた伊藤。あこがれのアメリカでの王座奪取で喜びもひとしおだった。
木村は3度目の防衛戦、伊藤は2度目の防衛戦で王座から陥落。現在はキャリア終盤を迎えている。
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