黒田雅之が11.12復帰戦 プロ3戦目の廣本彩刀と
人生初の正社員 もう一度世界へリスタート
2020年9月18日 18時21分
2020年9月18日 14時14分
2人の日本人世界チャンピオンが居並ぶL・フライ級戦線に魅力的なキャストが加わった。7月に日本王者となった矢吹正道(11勝全KO3敗)。劇画『あしたのジョー』主人公のリングネームを名乗る男は「次にでも世界挑戦したい」と野心を隠さない。=ボクシング・ビート10月号より=
7月26日の愛知・刈谷で佐藤剛(角海老宝石)を初回KOし、日本L・フライ級チャンピオンとなった矢吹。デビュー4年で手に入れたベルトだ。
矢吹の日本L・フライ級タイトル挑戦をめぐっては少し迷走した経緯がある。堀川謙一(三迫)を破って高橋悠斗(K&W)が新王座に就いたのが昨年10月。挑戦者決定戦を勝った矢吹との初防衛戦は当初、今年3月にセットされた。
しかし新型コロナウィルスの流行で延期となり、主催の矢吹側が改めて日程を組んだところ、高橋は返上して引退。カードは矢吹と2位佐藤の決定戦となった。これもボクシングの自粛期間が明けるまで5月、6月と再延期を繰り返し、ようやく7月の実現に至った。
王座を獲得して矢吹が開口一番、「ホッとした」と言ったのは率直な気持ちだった。緑ジムにとっても待ちに待ったチャンピオンだった。日本王者は飯田覚士以来26年ぶり。矢吹に言わせると、負ければ「相手のために金を出しとるようなもの」、結果を出してこそ興行は成功ということだった。
重圧のかかる一戦をたった175秒で終わらせたのは万々歳であるにせよ、速戦即決を狙ったのではない。出だしはとにかく丁寧に戦い、3回、4回と徐々にピッチを上げる作戦だった。相手の佐藤が体勢低く飛び込んでくるサウスポーのファイターだから、もしバッティングで4ラウンド以内の負傷引き分けになると目も当てられない、というわけだ。
一発の威力があるが、もとよりパンチ力だけに頼るボクシングはすまいと自らを戒めている。身長165センチのスマートなボクサー体型を生かし、ベースは冷静な試合運びをする。それが一変して、チャンスで見せるどう猛な詰めも魅力だ。
矢吹は1992年7月9日、三重県鈴鹿市の生まれ。本名は佐藤正道という。プロボクサーになるに際してリングネームを用いており、実弟の政法(日本ライト級6位)は力石で通している。むろん、矢吹といえば矢吹丈、『あしたのジョー』から拝借したものだ。
ボクシングは幼稚園の頃から自宅のジムでやっていた記憶があるという。その後近くのジムに通いだし、横浜さくらジムで開催されていたキッズ大会に出たこともある。四日市四郷高校時代はインターハイに出場したが、アマチュアで目立った実績はない。
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