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名トレーナー マック・クリハラ氏逝く 世界王者の薬師寺保栄、戸髙秀樹ら育てる

2023年1月22日 15時23分

 米ロサンゼルス在住の日系人トレーナー、マック・クリハラ氏が亡くなった。90歳だった。かつての教え子、薬師寺ボクシングジムの薬師寺保栄会長によると、クリハラ氏は前日に転倒し、頭を打って意識不明に陥り、日本時間22日朝に脳内出血により亡くなったという連絡が入ったという。

薬師寺のセコンドに入ったクリハラ氏

 1932年米ハワイ州ホノルル生まれで、両親は広島県出身の日系2世。ロサンゼルス在住のトレーナーとして活躍し、1990年にポール・バンキ(米)がWBC・J・フェザー級王座を獲得、教え子から初めて世界チャンピオンを誕生させた。

 同じころロサンゼルスを訪れていた薬師寺とタッグを組み、薬師寺は93年12月にWBCバンタム級タイトルを獲得。94年12月4日、大注目を集めた暫定王者辰吉丈一郎との試合で、不利予想を覆して薬師寺を勝利に導いた。この勝利により日本での名声が一気に高まり、“クリハラ詣で”をする日本人ボクサーが増えた。

 99年にはクリハラ氏の指導を受ける戸髙秀樹がWBA・S・フライ級王座を、03年にWBAバンタム級暫定王座を獲得。メキシコ出身のフリオ・ゴンサレスはWBO・L・ヘビー級王座に就いた。その後もトレーナー業を続け、来日して日本選手を指導することも何度もあった。

 クリハラ氏はスパーリング中心の厳しい指導で知られ、そのスタイルを受け入れられない選手もいたが、薬師寺会長は「自分にはあの指導が合っていた。気難しいところもあったけど、思いやりのある指導者だった」と故人を偲んだ。

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