May
03
Friday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

21°C Clear
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > LEGEND開催 プロ王者・アマ五輪代表対決で白熱 
岡澤セオン 4月から“プロ”のアマチュア選手に

LEGEND開催 プロ王者・アマ五輪代表対決で白熱 
岡澤セオン 4月から“プロ”のアマチュア選手に

2021年2月11日 18時40分

 現役世界王者やOB、アマチュアの東京五輪代表らが拳を交えるチャリティーイベント「LEGEND」が11日、代々木第一体育館で開かれた。3分3ラウンドのスパーリング形式で拳を交えるエキシビションが7カード行われた。

 グローブは14オンス。ヘッドギアは試合によってつける選手とつけない選手がいた。ライブ配信の解説は元世界王者の渡嘉敷勝男、竹原慎二、畑山隆則の3氏に途中から田中恒成(畑山)が加わり、実況と解説の音声が会場に流された(メインを除く)。

木村(左)×武居 提供:LEGEND実行委員会

■木村翔 × 武居由樹
 元WBOフライ級王者で世界王者返り咲きを目指している木村翔(花形)が元K-1世界王者で3月11日にデビュー戦を予定する武居由樹(大橋)を迎えた。

 両者ヘッドギアなし。サウスポーの武居が体格差を生かしてジャブ、左ボディアッパーを木村に打ち込んでいった。木村は前に出るものの階級差か、なかなかパンチがあたらない。武居は懐の深さと体格差を生かしてデビュー前とは思えない動きで木村に思うようなボクシングをさせなかった。

 エキシビションを終えた木村は「ナメてたわけじゃないけど、武居選手にはセンスを感じた。階級差もあったけど強い選手」と武居を称えた。バンタム級かS・バンタム級を見据える武居は3月11日、後楽園ホールで行われるデビュー戦をアピールした。

京口(右)×八重樫 提供:LEGEND実行委員会

■京口紘人 × 八重樫東
 WBA・L・フライ級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)と元3階級制覇王者で昨年引退した八重樫東(大橋)のマッチアップ。八重樫が前に出て初回から頭をつけて打ち合う展開。現役王者の京口は八重樫のボディ打ちを受けながらも、ボディ、左右のアッパーを打ち込んでいった。

 最終回は千両役者の八重樫が期待通り本領発揮。京口のパンチをもらっても攻め続けて会場の大きな拍手をもらった。3月13日、アメリカのダラスで防衛戦が決まっている京口は「めちゃくちゃいい刺激をいただきました。八重樫さんが胸を貸してくれたので感謝の言葉しかない」と語った。

森脇(左)×井上 提供:LEGEND実行委員会

■森脇唯人 × 井上岳志
 東京オリンピック・ミドル級代表の森脇唯人(自衛隊体育学校)がWBOアジアパシフィックS・ウェルター級王者、高校と法政大の先輩である井上岳志(ワールドS)と拳を交えた。

 身長188センチの長身、森脇が鋭いジャブ、右ストレートで井上に迫った。井上は初回、偶然のバッティングで左目上部をカットしてヒヤリとする。しかしそこから身長が15センチ低い井上が前に出てプレスをかけ、森脇も距離を取ったり、接近戦に応じたりして最後まで熱戦を繰り広げた。

森脇「1年間試合がなかったのでこういう舞台に呼んでいただけるのは光栄だし、スポーツを通じて社会貢献できるのもすごく光栄。ボクシングをやっていて良かったと思える瞬間だった。ヘッドギア? アマチュアだけつけていても不公平だし、これから顔を覚えてもらいたいと思ってつけなかった」

井上「森脇選手は昔から知っている仲。1年間スパーはやってなかったけどスピード、パワーが増していて、初回から気持ちが引き締まった。森脇が東京オリンピックに出場しますのでみなさん応援よろしくお願いします」

平岡(右)×秋山 提供:LEGEND実行委員会

■平岡アンディ × 秋山佑汰
 IBF・S・ライト級12位の平岡アンディ(大橋)がアマトップ選手の秋山佑汰(自衛隊体育学校)と対戦。当初は東京オリンピック代表の成松大介(自衛隊体育学校)が出場予定だったが、直前になってキャンセルとなった。

 サウスポー対決。初回はジャブを差し合って距離が遠かったが、2回に平岡がノーガードで展開を変えにかかる。平岡がボディワークを駆使し、自慢のスピードを生かしてコンビネーションを放つものの、秋山もよく手を出して対抗。最後まで白熱したファイトとなった。

秋山「朝練習してそのあとに言われてめちゃめちゃきつかったけど、いい経験ができた。市民会館よりもたくさん人が入る。参加させてもらってありがとうございました」

平岡「(相手が)成松選手と聞いていたんでビックリでしたけど、秋山選手とやれて本当にうれしかった。(レフェリーで入った)渡嘉敷さんが転んでくれたんで緊張がほぐれました。3月11日、ノンタイトルですがメインでやりますのでよろしくお願いします」

岡澤(右)×佐々木 提供:LEGEND実行委員会

■岡澤セオン × 佐々木尽
 東京オリンピックのウェルター級代表、岡澤セオン(鹿児島県体育協会)が日本ユースS・ライト級王者の佐々木尽(八王子中屋)を迎えた。

 サウスポーの技巧派、岡澤がスタートから佐々木を翻弄した。佐々木は拳を突き上げたり、フェイントをかけたりして何とか岡澤に強打を打ち込もうとするがうまくいかない。逆に岡澤は連打も披露した。

 佐々木は身体や頭を激しく振ったり、「来い!」と挑発したり、わざとガードを下げたりして岡澤に食い下がった。岡澤も両手を背中に回すなどして、2人で最終ラウンドを大いに盛り上げて試合を終えた。

佐々木「めっちゃうまかったです。一番強かったです。これからの目標は八王子中屋ジムから初の世界チャンピオンです。そして5月に湯場海樹選手とユース王者同士の試合をやるかもしれないので楽しみにしてください」

提供:LEGEND実行委員会

岡澤「3分3ラウンドでスパーを受けてくれた佐々木選手、ありがとうございます。(佐々木は)19歳、6個下ですけどあり得ない(強さ)です。僕はアマチュアに誇りを持っているのでこのルールならどんな世界チャンピオンにも絶対負けないです。今、鹿児島県鹿屋市でボクシングをしていて、4月からスポンサーをつけてその収入だけで生活していこうと思ってます。これってプロですよね。なので僕はプロのアマチュアボクサーになります。みんなを喜ばせるアマチュアボクシングをしていきたい。東京オリンピックには最高の選手が出ます。最高の試合をするので絶対見てください」

Related article
関連記事